Canonicalのエンジニア曰く、WindowsがLinuxカーネルベースになる日は来ないだろうし、そうなるべきでもない 134
ストーリー by headless
and-the-day-is-called-saint-never's-day 部門より
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WindowsがLinuxカーネルベースになる日は来ないだろうし、そうなるべきでもないとの見解をCanonicalのHayden Barnes氏が示している(Box of Cablesの記事、 The Registerの記事)。
Barnes氏の見解はEric S. Raymond氏の主張に反対するものだ。Raymond氏は先日、互換性の進化やMicrosoftの収益構造の変化などを挙げてWindowsがそのうちLinuxカーネルになると主張して話題になった。Barnes氏はMicrosoft MVPでもあり、CanonicalのデスクトップチームでWindows Subsystem for Linux上のUbuntuに関する仕事をしていることから、MicrosoftによるLinuxへの関与に独自の視点を持っているそうだ。なお、Barnes氏の主張はあくまで個人的な見解であり、何らかの未公開情報に基づくものではない点に注意してほしい。
Barnes氏がまず挙げるのは、WindowsのNTカーネルが一定の後方互換性や長期サポート、ドライバー可用性を提供している点だ。それをLinuxも目指してはいるが、実現には数百万ドルの費用がかかる。Microsoftは損失を出すことなくWindowsを長期サポートできるだけの有料顧客を抱えており、費用はLinuxカーネルへの移行を正当化しない。WindowsやmacOSとの競争がLinuxをよりよいOSにしているのであり、もしWindowsがLinuxカーネルへ移行してカーネルがモノカルチャー化すれば望ましくない結果を生むとのこと。
Barnes氏の見解はEric S. Raymond氏の主張に反対するものだ。Raymond氏は先日、互換性の進化やMicrosoftの収益構造の変化などを挙げてWindowsがそのうちLinuxカーネルになると主張して話題になった。Barnes氏はMicrosoft MVPでもあり、CanonicalのデスクトップチームでWindows Subsystem for Linux上のUbuntuに関する仕事をしていることから、MicrosoftによるLinuxへの関与に独自の視点を持っているそうだ。なお、Barnes氏の主張はあくまで個人的な見解であり、何らかの未公開情報に基づくものではない点に注意してほしい。
Barnes氏がまず挙げるのは、WindowsのNTカーネルが一定の後方互換性や長期サポート、ドライバー可用性を提供している点だ。それをLinuxも目指してはいるが、実現には数百万ドルの費用がかかる。Microsoftは損失を出すことなくWindowsを長期サポートできるだけの有料顧客を抱えており、費用はLinuxカーネルへの移行を正当化しない。WindowsやmacOSとの競争がLinuxをよりよいOSにしているのであり、もしWindowsがLinuxカーネルへ移行してカーネルがモノカルチャー化すれば望ましくない結果を生むとのこと。
また、WindowsのユーザースペースをNTカーネルからLinuxカーネルに移行できるかどうかは不透明であり、特に収入源となるエンタープライズ顧客のミッションクリティカルなアプリケーションでWindowsの特徴である互換性を維持し続けられるかどうかも不透明だという。Windowsの開発者やそのツールが期待する正確な互換性を確保するためにNTカーネルのシステムコールやWin32 APIコールを再実装することになれば、Wineの修正に貢献するのとは比較にならない膨大な作業が必要になる。
近年のMicrosoftはWindowsの使いやすさや新機能、パフォーマンスの改善に力を注いでおり、Windowsを優れた開発プラットフォームにすることや、SurfaceデバイスでPC市場を再活性化することなどの成功を収めている。Windowsの市場独占が解消していく中で、MicrosoftはWindowプラットフォームを維持しながら自社のサービスをさまざまなプラットフォームにもたらすだけでなく、他プラットフォームでもイノベーションの推進力となっている。そのため、市場での重要性維持を目的としてWindowsをLinuxベースにする必要もないとのこと。
Barnes氏はRaymond氏の主張の正しい点として、デスクトップOS戦争が終焉に近付いていることを挙げている。ただし、ハイエンドワークステーションで複数のOSを同時実行する時代に入りつつあるのであり、WindowsとLinuxどちらを選択するかではなく、Hiper-VとKVMのどちらを先にブートするかという選択になるとのこと。実際に興味深いのはWindowsがLinuxベースに移行するかどうかではなく、Windowsがどの程度までオープンソースになるかという点とのことだ。
万が一にもないと思うが (スコア:1)
そういう決断をしなきゃいけない時になったら、Windows捨ててAndroidに移行してしまう気がする。
結局のところ、最も成功してる端末用LinuxってAndroidなわけで。
デスクトップ版AndroidにGoogleがやる気がないのってWindowsに勝てる見込みがないからなので、
だったらそっちはMisrosoftが担当してやるって「棲み分け」が話し合えれば可能性がなくもない。
カーネルの話だって言ってるだろが (スコア:1)
ユーザーランドをLinuxにするレスばっかりで笑うしかない
けっきょくのところMSもLinuxも顧客の需要に余さず答えるには双方のユーザーランドを提供しなきゃならんのだから
Linuxカーネル上にWINEだのMONOだののWindows互換環境を実装するのと、
NTカーネル上にLinuxサブシステムはHyper-VコンテナでLinux互換環境を用意するのと
どっちが速くて安くて性能が出せるかという競争の話なのにね。
GPL汚染 (スコア:0)
さすがにカーネルがGPLとかなるわけないだろ
Free/Net/OpenBSDのカーネルがベースならともかく
Re:GPL汚染 (スコア:2)
Linuxでなければ意味がないです。
この話の背景には、今一番"""いけてる"""業界であるところのWeb界隈において、GitHubからzipとかどっかの大学教授のホームページとかから変なコマンドとかで落としてきて本番WebサーバにFTPでアップするファイルが手元のノートで動くことが非常に重視されることがあります。
変なコマンドはx86_64版のバイナリを落としてくるのが常で、つまり数あるOSや中間言語VMその他のうちx86_64版GNU/Linux環境は最もコストや話題性で補正したシェアの高い"ABI"の一つと言えるのではないか、そして本義とは異なるけれどその"ABI"互換性を最も高く保つためにはLinux KernelとGNUユーザランドを採用するのが最も筋が良い実装方法ではないか、じゃあやっちゃいなよMicrosoft、というのがESRの主張です。で、いや筋良くねーしやるわけねーし、と言ってるのがこのストーリで取り上げられてる反論です。
いずれにしろ誰がいつこねたかも分からんネットに落ちてたLinuxのバイナリが動くことがノーパソのマーケティング上重要になっているからというのが起点で、OpenBSDのカーネルに差し替えればプロプラでバグだらけのNTなんかより優れているんだ、みたいな話ではないです。
方向性が見えない。 (スコア:0)
マイクロソフトの迷走そのもの
本来、Windowsがなぜ選択されたかを原点に戻るべき
それを見失った時点で他に取られるのは時間の問題かな
Re:方向性が見えない。 (スコア:2, すばらしい洞察)
この件に関してはマイクロソフト社自身は無関係ですよ?
Re:方向性が見えない。 (スコア:2)
「需要が多い事が、更なる需要に繋った」と云うのも重要なファクターかと。
Re: (スコア:0)
「Windowsがなぜ選択されたか」を具体的にどうぞ
Re:方向性が見えない。 (スコア:2, 参考になる)
「あまり深く考えずにインストラクションに従ってドライバを組み込めて、印刷が普通にできた」・・・これだけで Windows を選択する理由になります。今はどうなんですかね。日本語でどれかの実行ファイルを開くか、数回マウスをクリックするだけでプリンタドライバを組み込めるようになったんでしょうか。
自分で使ってる範囲では、リブレオフィスでも、オープンオフィスでもいいんで、エクセルでもいいんです。印刷が簡単にできるようになったなら、またチャレンジしてもいいかな。過去に 2005 年ごろ、 2010 年ごろと試してデスクトップ用途ではまだ駄目だとあきらめたことがあります。最初は Redhat と Debian で、 2010 年ごろは CentOS と Ubuntu でしたが、 Windows での知識が邪魔だったか、私にはドライバを探すのも大変でした。
そうそう、日本語モードにするときの方法もいろいろあって、半角/全角キーでいいじゃないかと当時は思いましたね。少なくとも日本語モードにする方法を見つけるのに一苦労、印刷するのに五苦労くらいという悪印象があって Linux Desktop は使う気になれませんでしたね。
Re:方向性が見えない。 (スコア:1)
> # LaserWriterは歴史上'Apple製品の中で真に革新的な唯一のプロダクトだよね
本気か皮肉かよくわからないのが笑うところかな
さて
> MacとUNIXでプリンタで苦労したことはないんだよなぁ
そりゃPostScript対応プリンタしか買ったことがないからじゃないの?
CUPSがある程度普及するまで、UNIXで印刷するならPostScript対応プリンタ以外は実質的に絶望だったから(価格面以外では)苦労の仕様がないって皮肉なのかな
Re:方向性が見えない。 (スコア:1)
最近セットアップして驚いたんだけど、CUPSがかなり強力でDebian Linuxなら、ほとんど苦労せずに使えるようになってました。すごいのはDebianベースとはいえRaspbian+Raspberry Pi3でも簡単にブラザーの複合機とキヤノンのインクジェットが使えること。
私が好きなFreeBSDも同時期にセットアップしましたが、Debianと比べると使えるプリンタの機種が少ないけど、こちらも昔と比べるとCUPSで楽になってました。Linuxエミュレータを入れると使える機種が増えるようです。
【結論】CUPSに感謝。
Re: (スコア:0)
Linuxでないこと。
真面目な話、これかなり重要。
Re: (スコア:0)
Linuxのデスクトップ環境が整ってきた頃はすでにWindows天下だったんだよなあ。
Re:方向性が見えない。 (スコア:1)
いやいや、アップグレードしたら操作どころか配置から階層から何もかもが違うウィンドウシステムになる可能性があるとかまだまだLinuxデスクトップの迷走は続く。
Re: (スコア:0)
Gnome3はもう10年くらいほとんど変わりがなくないですか?
Re: (スコア:0)
そらなんら進歩してないもの。
Re: (スコア:0)
ころころ変わるのか、変わってないのか主張をハッキリしろw
Re: (スコア:0)
主張が迷走している。
Re: (スコア:0)
日本語に関してはいまだに整っていないと思うのだが。
ことえりにすら達していない日本語変換とか。
だいぶマシになったけどフォントとか。
Re: (スコア:0)
フォントのレンダリングは、かなり前からGnome環境のほうが上じゃない?
未だにビットマップフォントが各所に見られるなんて、他のデスクトップ環境を中心に使ってる人からするとちょっと信じられない。
アウトラインフォントでも、Windowsでのレンダリング向けに調整して作られた専用のフォント以外では見るに耐えない。
Re:方向性が見えない。 (スコア:1)
単に好みの問題。
長年macを使ってきた人がWindowsに移行して久しぶりにmacの画面見たら文字がボケボケでディスプレイが壊れたのかと勘違いした逸話がある。
実際はWindowsのくっきりはっきりレンダリングを見慣れてただけだった。
Re: (スコア:0)
どっちみディスプレイが高解像化すれば過去の話よ
Re: (スコア:0)
好みの問題でビットマップフォントのほうが良いなんて言い出したら、そもそも優劣をつけるのなんて不可能ということになるわ。
Re:方向性が見えない。 (スコア:1)
そうですよ。だから、どっちのレンダリングが優れているとか一概に言えない。
Re: (スコア:0)
ことえりより下の日本語変換ってあるの?
wwww
Re: (スコア:0)
WnnもCannaもそうじゃん。何言ってんの?
Re: (スコア:0)
そんなの見なくなって久しいですね。
10年前くらいからは、MozcかAnthyじゃないの?
Re: (スコア:0)
Linuxのデスクトップ環境が整った事なんて一度でもあったか?
Re: (スコア:0)
整ってきた頃?今のところ来てないけど。
Re: (スコア:0)
Linuxにそんな存在感があったのなら、
Microsoftもここまで強大になっていなかったかもしれないだろうに
Re: (スコア:0)
この話題に関して迷走しているはEric S. Raymond氏の脳内妄想だろうよ。
Re: (スコア:0)
MS-DOSの時点から選択されてんだが
なんかアホクサ (スコア:0)
ありえない仮定を持ち出してごにゃごにゃ語られてもお互い時間の無駄。
Windowsに美少女ゲイツVRが搭載される可能性を語るほうがよっぽど現実的だ。
XENIX復活 (スコア:0)
復活しますね。ロゴもM$に
Re: (スコア:0)
銭っくす
Re: (スコア:0)
SCOに売却済みですよ。
買い戻すとは思えないですね。
Hiper-V (スコア:0)
Haiden
Raimond
同感。旧世代の思想設計に退行する必要はない。 (スコア:0)
>WindowsがLinuxカーネルベースになる日は来ないだろうし、そうなるべきでもない
敢えて旧世代の思想設計に退行する必要はないと考える。
そもそもLinuxではない事がWindowsが主流になった理由の一つなんだし、、。
Re:同感。旧世代の思想設計に退行する必要はない。 (スコア:2, すばらしい洞察)
DOSの上で動いた(Windows3.X)ことがWindowsが選ばれた理由でしょう。
当時すでにX-Windowはあったし、UI統一の流れとしてMotifもあったわけで、
GUIの完成度としてはUNIXベースのほうが一歩リードしていたと思います。
ただ、GUIがDOSベースかUNIXベースかどちらが主流になるかといったらやはり
稼働台数の圧倒的に多いDOS上で動くGUI、しかもその中でDOS窓も使えてこれまでの
ソフトウエア資産が(ほぼ)そのまま利用できる利点が決定的でした。
MSが後方互換性を執拗なまでに維持しようとするのも、この原体験のせいだと思います。
互換性を維持してソフトウエア資産を継承し続ける限り、Windowsは選ばれ続ける。
Re: (スコア:0)
Windowsが主流となったときには、まだLinuxデスクトップなんて世に知られていないでしょ。
その時期で比べるなら旧MacOSか、商用のUNIXでしょ。
Re:同感。旧世代の思想設計に退行する必要はない。 (スコア:1)
ぼくらが新しいバージョンを出すときは、 … (スコア:0)
Windows ネタを見るたびに、このリンクを貼りたくなってしまう。
> ぼくらが新しいバージョンを出すときは、 その中にみんなが望んでる新しいことをたくさん詰めこんでるんだ。 だから、安定性こそが新しいバージョンに移行する理由だなんてことは 絶対にありえない。そんな理由があるわけない。
FOCUS 誌 ビル・ゲイツ インタビュー :
マイクロソフトのコードに (MS が気にするような) バグはない
http://www.unixuser.org/~euske/doc/nobugs-ja/index.html [unixuser.org]
安い (スコア:0)
「実現には数百万ドルの費用がかかる」
そんな安いなら、もう実現してると思う。
カーネルがモノカルチャー化 (スコア:0)
MacOS XはLinuxカーネルベースではないのだが、何故に単一化と断言したのか?
MacOSなど 物の数ではないと考えての発信であれば、(MacOSを)わざわざ比較対象に挙げたのはなぜ?
Re: (スコア:0)
POSIX系OSという意味ならモノカルチャーかもな。
WindowsのPOSIXサポートのために現在はWSLが存在しているようなものだしな。
POSIXサポートしないと、米国政府の納品条件を達成できないから仕方ない。
Re:カーネルがモノカルチャー化 (スコア:2)
WSLは米国政府の納品条件を達成などしていませんし、その"条件"(連邦情報処理標準(FIPS) 151-2)は廃止されています。
米国政府の調達基準を達成するためのPOSIX互換レイヤはMicrosoft POSIX subsystem(NT3.5-4.0用)とWindows Services for UNIX(NT5.0-6.1用)です。加えて、いずれもLinuxとのバイナリ互換性はありません。Windows Subsystem for Linux(WSL)はそれとは全く別個に開発された機能です。API統一や調達基準を満たす目的ではなくMicrosoftが言うところの"Linux"とのバイナリ互換性が目的です。
Re: (スコア:0)
MacOSなど 物の数ではないと考えての発信であれば、(MacOSを)わざわざ比較対象に挙げたのはなぜ?
他に比較対象がないから。
ぶっちゃけ対抗馬が弱すぎると、消極的な現行維持が最適解になってしまい、競争が働かずに、市場で有利な側も劣化していく……
アレ、ドコカノ政局ミタイダナ
Re:Windows Subsystem for Linuxがこけたってことかい? (スコア:1)
誤読した上で難癖付けるのは素面に戻ってから見直すと恥ずかしいで
Re:EdgeがChromiumベースになる日は来ないし、そうなるべきでもない (スコア:1)
旧 Edge には金を払ってまで支える顧客はいなかった。
Re: (スコア:0)
UWPアプリにはEdgeHTMLのレンダリングエンジンを使っているものが多いので、EdgeHTMLそのものはLegacy Edgeのサポートが終わってもサポートが継続します。むしろ単独起動可能なIEがなくなって、IEだと思って起動しても、実際にはChronium EdgeがIEモードでTrident使って表示するようになる可能性はある。