Ubuntuの新UIテーマ、名称が「Yaru」に決定 79
やる夫は関係なかった 部門より
Ubuntuが新たに開発したUIテーマの名称が「Yaru」に決定したそうだ(Linux Fan、Ubuntu開発者Didier Roche氏のブログ)。
「Yaru」は日本語で「to do」「to give」を意味する「やる」が由来。ちなみにRoche氏のブログなどではフォーマルな言い方が「Suru」、カジュアルな言い方が「Yaru」だと説明されている。
アナウンス:スラドとOSDNは受け入れ先を募集中です。
Ubuntuが新たに開発したUIテーマの名称が「Yaru」に決定したそうだ(Linux Fan、Ubuntu開発者Didier Roche氏のブログ)。
「Yaru」は日本語で「to do」「to give」を意味する「やる」が由来。ちなみにRoche氏のブログなどではフォーマルな言い方が「Suru」、カジュアルな言い方が「Yaru」だと説明されている。
Microsoftは20日、Linux版のPowerShell CoreをSnapパッケージとしてリリースした(PowerShell Team Blog、Ubuntu blog、Phoronix、BetaNews)。
Snapはaptやrpmなどとは独立したパッケージ管理機構で、これらと共存させて利用することもできる。Snap版のPowerShell Coreはsnapdがインストールされていれば、「snap install powershell --classic」を実行するだけでインストールできる。PowerShell Coreを実行するにはターミナルから「pwsh」を実行すればいい。プレビュー版もSnapとして提供されており、「snap install powershell-preview --classic」でインストール、「pwsh-preview」で起動できる。
従来のLinux向けパッケージも引き続き「https://packages.microsoft.com/」で提供される。MicrosoftではSnapの利用を推奨するものの、従来のパッケージサポートを終了する計画はないとのことだ。
投資会社のEQTは2日、Micro FocusからSUSEを買収する計画を発表した(EQTのプレスリリース、Micro Focusのプレスリリース、SUSEのプレスリリース、Phoronix、OSDN Magazine)。
買収総額は25億3,500万ドル。出資者や当局の承認を得た上で2019年初めに買収が完了する見通しだという。EQTはスウェーデンで設立された投資会社で、世界各地に拠点を置く。Micro Focusのプレスリリースによれば、新たに設立されたEQTの間接的な完全子会社Blitz 18-679 GmbHが買収する形になるようだ。SUSEはMicro Focus傘下で半独立事業として運営されていたが、買収後は完全な独立事業になるとのことだ。
NTTコミュニケーションズが、ASIC(特定用途向けIC)を使わずとも高価な専用機並みの性能を実現できるというルーターソフトウェアを開発した(日経xTECH)。
大規模ネットワーク環境で使われるコアルーターは、ルーティングのための専用ハードウェアを使用して高速なルーティングを実現している。一方、汎用的なハードウェアとLinuxなどを組み合わせて構築されたルーターは安価であるもの、性能的には劣ると言われていた。
NTTコミュニケーションズが開発したルーターソフトウェア「Kamuee」は、ルーティング先を検索するアルゴリズムに「Poptrie」という独自のものを採用している。これによって、専用ハードウェア並みという毎秒2億5000万回の経路探索を実現したそうだ。これには、経路データを独自手法で圧縮することで、CPUのキャッシュ内に全経路データを収められるようにしたことも寄与しているという。さらに、カーネルを介さずに直接ルーターソフトウェアがネットワークインターフェイスにアクセスできる「DPDK(Data Plane Development Kit)」という技術を使うことで、割り込み処理やコンテキストスイッチのオーバーヘッドによる性能低下を抑えているという。
用途としてはBGPルーターのほか、仮想ルーターとしての活用も期待されているという。販売価格は未定だそうだ。
自宅のすべてのPCでOSとしてLinuxを使っている家庭の娘が、Windows向けのイラスト・マンガ製作ソフトであるCLIP STUDIO PAINTを使いたいという理由でWindowsの存在を認知したという話がはてな匿名ダイアリーに寄せられている。
この娘さんは中学2年生で今までLinuxに違和感は持っておらず、Windowsもデスクトップ環境の1つだと思っていたという。なお、この娘さんは「GUIが普通に使えて、Ctrl+Alt+Tでターミナル起動してtouchやmkdirやcpやmvを知っていてVimで設定ファイルの簡単な書き換えができる程度」のスキルがあるという。
Ubuntuのパッケージ管理システムである「Snappy」向けのパッケージ配信サービス「Ubuntu Snap Store」で配信されていたパッケージに悪意のあるプログラムが含まれていることが判明した。
少なくとも「2048buntu」と「Hextris」という2つのパッケージに問題のあるプログラムが含まれていたという。この2つと開発者であるNicolas Tomb氏によるほかのパッケージはすでに削除済み。マルウェアが含まれていたという報道もあるが、これらパッケージに含まれていたのは仮想通貨のマイニングコードだったようだ。CPU負荷と電気代は増えるが、情報を盗んだりバックドアを開けたりすることはないとしている(LINUX UPRISING、BetaNews、Slashdot)。
4月26日、Ubuntu 18.04 LTS(Bionic Beaver)がリリースされた(OSDN Magazine)。
Ubuntu 18.04 LTSは2年ぶりにリリースされた長期サポート版(Long Time Support)で、2023年4月までサポートが提供される。Linuxカーネルはバージョン4.15を採用し、ディスプレイサーバーとして従来採用されていたWaylandではなくX.orgがデフォルトとなっている。ただ、次期LTSではWaylandがデフォルトになるようだ。
また、PythonはPython 3系がデフォルトになり、Python 2系はデフォルトではインストールされない。そのほかデフォルトテーマの変更やライブパッチのサポートといった強化点がある。
なお、以前話題になったように本バージョンではデフォルトでシステム情報を収集しUbuntuのサーバーに送信される設定となっている(過去記事:Ubuntu、18.04 LTSからシステムデータを収集する方針を発表)。収集を望まない場合、インストール時に設定を行うか、システム設定で設定を変更する必要がある。
Microsoftが「Azure Sphere」なるIoT向けのソリューションを発表した(@IT、クラウドWatch、ASCII.jp)。
ARMベースの「Azure Sphere MCUs」とLinuxベースのセキュアな組み込みOS「Azure Sphere OS」、Microsoft Azureによるクラウド環境「Azure Sphere Security Service」を組み合わせたもので、これによってIoTデバイスとAzure上のサービスが安全に通信できるという。
Azure Sphere MCUsには「Pluton」と呼ばれるセキュリティサブシステムを搭載し、物理的なチップの改変や暗号鍵の管理といった機能を備える。また、Azure Sphere OSは自動更新やセキュリティ機構などを組み込んでおり、アプリケーションはコンテナ上で動作するとのこと。Azure Sphere向けアプリはVisual Studioで開発できるという。
米連邦巡回区第9控訴裁判所は13日、野生のクロザルが撮影した写真の著作権侵害をめぐり争われている裁判について、和解に達したとして原告・被告が共同提出していた訴え取下および一審判決取消の申立を却下した(The Verge、裁判所文書PDF)。
問題の写真は2011年ごろ、英国の野生動植物写真家David Slater氏がインドネシア・スラウェシ島で撮影中、カメラを奪ったクロザルが撮影したもの。クロザルのセルフィーを含む一連の写真は、絶滅危惧種に指定されている野生のクロザルを至近距離で撮影した貴重な写真だ。米国では著作権が認められていないが、英国ではSlater氏の会社Wildlife Personalitiesが著作権を登録したとして、Slater氏を著作者とする写真集などを販売している。
これに対し動物愛護団体PETAは2015年、Slater氏や写真集の出版社などが写真を撮影したオスのクロザル「Naruto」の著作権を侵害したとして、原告Narutoの代理として米国で訴訟を提起する。連邦地裁ではクロザルが著作権を持つとの主張を却下し、Slater氏側の棄却申立を認めたため、PETAが控訴裁判所に上訴していた。
しかし、口頭弁論から2か月ほど経った昨年9月11日、双方が和解に達したことを共同で発表する。同日、共同で訴えの取下および一審判決取消の申立(PDF)が行われ、本件は終結するとみられていた。和解内容はSlater氏がクロザルの撮影した写真から得た総収入の25%をインドネシアでNarutoを含むクロザルの保護に努める慈善団体へ寄付するというもの。なお、Slater氏は写真を撮影したのはNarutoではなく、メスのクロザル「Ella」だと主張しており、現在もSlater氏のWebサイトにはEllaと記載されている。
控訴裁判所では、取り下げの申立を必ずしも認める必要はなく、状況によっては望ましくないことであると述べ、いくつもの判例を挙げて今回の申立を却下した。PETAはSlater氏側と和解合意に達したと主張しているが、Naruto自身が合意していないため、本件に関する別の訴訟が新たに提起される可能性がある、というのが却下の理由となっている。
Linuxの「beep」パッケージの脆弱性が先日公表されたのだが、便乗する偽特設ページが出現したり、他の問題も発見されたりした結果、beep不要論まで出る事態となった(Register)。
この脆弱性(CVE-2018-0492)はbeep 1.3.4までに存在し、setuidを設定した場合にローカルでの特権昇格が可能になる競合状態を引き起こすというものだ。偽特設ページはこの脆弱性を「Holey Beep」と名付け、でたらめな内容を織り交ぜた解説のほか、パッチと称するエクスプロイトも公開している。
Debianでは1.3-3+deb7u1(Wheezy)/1.3-3+deb8u1(Jessie)/1.3-4+deb9u1(Stretch)で修正されており、UbuntuでもDebianのパッチが適用されているようだ。しかし、Debianのパッチを適用した状態でも、beepが任意のファイルをrootとして書き込み用に開くことが可能とみられることが報告される。さらに整数オーバーフローの問題も報告された。
これらの問題を受けてoss-secメーリングリストでは、現在はビープ用スピーカーを備えるPCがほとんどない点や、周波数や長さなどの指定はできないものの「printf '\a'」で置き換え可能な点を指摘して、むしろbeepを廃止すべきではないかという意見が投稿されている。
UNIXはシンプルである。必要なのはそのシンプルさを理解する素質だけである -- Dennis Ritchie