Ubuntu 16.04 LTSリリース、ZFSとLinuxカーネルとのライセンス問題はどうなる 48
さすがUbuntu 部門より
4月22日、Ubuntu 16.04 LTS "Xenial Xerus"がリリースされた。新機能や強化点などについてはUbuntu insightsによる公式記事などを参照して欲しいのだが、そのうち「ZFS on Linux」が新たに標準で利用できるようになった点が物議を醸している。
ZFS on Linuxは、Oracle(旧Sun Microsystems)のSolarisに由来するZFSをLinux向けに移植したものだ。ZFSはオープンソース化されているものの、ライセンスはSun独自のCOMMON DEVELOPMENT AND DISTRIBUTION LICENSE(CDDL)である。CDDLはGPLと両立しないフリーソフトウェアライセンスとして知られている。そもそも(真偽のほどは別として)CDDLはGPLの制約に反発する形で作られたという話もあり、「GPLの及ぶモジュールとCDDLの及ぶモジュールは合法的に一緒にリンクすることができない」とされている。
ZFS on Linuxプロジェクト自身もFAQページでライセンス問題があるという旨を掲載しているのだが、いっぽうでUbuntu側はライセンスの問題はないという主張を行っている。これによると、ZFS on Linuxのカーネルモジュール(zfs.ko)はLinuxカーネルとは独立したものであり、またLinuxカーネルの派生物でもない。また、これを利用した際にLinuxカーネルがZFSの派生物になるわけでもない。これは非GPLのカーネルモジュールと同じである、とのことだ。
いっぽう、Free Software Foundation(FSF)のRichard M. Stallman氏は4月11日、これに対しZFS on LinuxをLinuxディストリビューションに組み込んで配布することはライセンス上の問題があると発表している(マイナビニュース)。
解決策としては、ZFSの権利を持つOracleがZFSをGPLにする、もしくはGPLとCDDLのデュアルライセンスにするのが最も平和的ではある。実際、JavaもGPLでのオープンソース化が行われているし(OSDN Magazine記事)、それ以外にもGPLとCDDLのデュアルライセンスを採用しているソフトウェアは存在する。ただ、「GPLに対抗する」というCDDLの存在意義やOracleの立場を見るに、そう簡単にライセンス変更が行われるとは思えない。今回のライセンス非互換問題は裁判沙汰にも発展する可能性があるが、CDDLとGPLの非互換性は長年のトラブルになっていただけに、白黒はっきり付けて欲しい気もする。
問題あるの? ZFS on Linux FAQ (スコア:5, 参考になる)
ZFS on Linux FAQ ページのリンク先をみると、
as part of the kernel binary として配布するのはダメだけど、
バイナリモジュールやソースコードの形で配布するのは何の問題もない、と書いてあるのではないでしょうか。
Canonical の記事の「The CDDL cannot apply to the Linux kernel because zfs.ko is a self-contained file system module」も同じことを言っているように見えます。
# self-contained: 自己完結型の(初めて知りました)
Re:問題あるの? ZFS on Linux FAQ (スコア:1)
API関連は大丈夫なんですかね?
Oracleは対Google訴訟でAPIに著作権があると主張してますが、これが通ると後々問題になりそうな気がします。
SPL(Solaris Porting Layer)とか、ヤバそうな予感が……。
Re: (スコア:0)
ZFSはOracle自身がオープンソースライセンスのもとで公開しているものですから、そのライセンスに従っているうちは問題ないのでは。
Androidの場合はOpenJDK由来だからという主張をしても、それならGPLにしろとなってしまって無理ですが。
RMSは関係ない (スコア:0)
Linus Torvalds氏が良いといっているところでRMSが騒いでも心象悪くするだけ。
なおLinus氏のGPLでないカーネルモジュールに関する以前の発言はこちら。
https://lkml.org/lkml/2006/12/13/370 [lkml.org]
Re: (スコア:0)
ストールマンは一応ストールマンの発案ですから。
あとライセンス関連を最終的に判断するのは裁判官ですな。
Re:RMSは関係ない (スコア:2, おもしろおかしい)
> ストールマンは一応ストールマンの発案ですから
ストールマンは再帰的に定義されていたのか…
# 停止条件はなんなんだろうw
Re:RMSは関係ない (スコア:1)
manで無くなった時(stallだけに)
って、誰でもそうか。
-- う~ん、バッドノウハウ?
Re: (スコア:0)
一応ストールマンと真のストールマンが別物である可能性が
Re:RMSは関係ない (スコア:1)
だんだん完成度が上がっていく感じですかね。
ストールマン以外の何か
↓
ややストールマン
↓
少しストールマン
↓
半分くらい?ストールマン
↓
割とストールマン
↓
結構ストールマン
↓
一応ストールマン
↓
真のストールマン
Re: (スコア:0)
プロジェクトの進捗報告を思い出した。
「一応」と「真」の間に、高い壁がありそう。
# 進捗度合いの数値は、0% か 100% の 2つしか認めない流派があるとか聞いたことがあるな
Re: (スコア:0)
もう、これ以上悪くならないほどああいう芸風だと界隈に知れ渡っているでしょう。
Re: (スコア:0)
むしろ、RMS健在だと安心する。
btrfsさえしっかりしていれば、ZFSなんて、 (スコア:0)
Fedoraがデフォルトのファイルシステムにするとか言ってたけど、結局どうなってるの?もうダメなの?
Re: (スコア:0)
今のところ、 デフォルトがbtrfsなのは、openSUSEくらい [wikipedia.org] ですね。Fedoraは今もext4です。
Fedora(とRHEL)のデフォルトはXFSだよ (スコア:0)
ext4からxfsにしてみたけど、やっぱり多くのケースでは遅いね
Re: (スコア:0)
インストーラーで選択可能なぐらいにはダメじゃないかもかも
Re:btrfsさえしっかりしていれば、ZFSなんて、 (スコア:1)
Re: (スコア:0)
つい最近もRAID4/5/6の大きなトラブルがあったようなので、RAIDはまだダメかも
#RAID使わなければそこそこのようですけど。
Re: (スコア:0)
そもそも現在進行形で開発中なので、Btrfsは選択肢に入ることすらダメです
Re:btrfsさえしっかりしていれば、ZFSなんて、 (スコア:2, すばらしい洞察)
もうそろそろ10年経つよな…
ZFSがダメになっても… (スコア:0)
俺たちにはまだBtrfsという選択肢が残されている
Re: (スコア:0)
zfsって人気なようだけど、なにがいいの?
Re:ZFSがダメになっても… (スコア:2, 参考になる)
DISKの扱いが従来のUFSと違い柔軟であるとか、RAIDや様々な構成を取りやすいってのもあるんだけど、
個人的にはスナップショットの扱いが自然なのが最高。
rm -rf /してもスナップショットから簡単に戻せるんだもの。
問題はメモリ食いなところぐらい。
Re: (スコア:0)
RAIDアレイに「ディスクを1個だけ」追加できない
追加できるのはアレイだけ
# 今はできるのかな
Re: (スコア:0)
Hammerがメモリ食わない(https://forums.freebsd.org/threads/49789/)って噂です。
Doragonfly独自のプロセススケジューラやIPCにがっつり依存してるのでフォーク元のFreeBSDにすら移植不可能だって開発者本人が言ってるけど...。
Re:ZFSがダメになっても… (スコア:1)
ディスクの故障やデータの破損なんかを割ときっちりチェックしてくれてる。
昔ながらのx2のミラーだと、両方のHDDから読み出したデータが食い違っていた場合、どっちが正しいか分からない。
それどころか、普段は食い違い検査すらせず、片側からしか読み出さない。
zfsだと、別途、よりしっかりとハッシュを持っていて、もしデータが化けていたらもう片方から読み出したデータを、とかやってくれる。
そういう、いやいや、元々それぐらいやってくれてないもんなの? というところが旧来のRAIDは意外と抜けている。
上記のミラーのトラブルについては、HDDはCRCでエラーチェックしてるからデータが化けるはずはなく、
データを読み込もうとしたときに起こることは、「正しいデータが読み込める」か「読み込みエラーになる」の2通りしかないはず、
だから、正常に読み込めてる限りはOK、という前提で設計されてる節がある。
ところがどっこい、実際にHDDを大量に使ってみると、意外と化けたデータを平然と出してきよったりするんだ、ごくごく稀に。
その辺の実情も踏まえてちゃんと設計されたのがzfs。
Re: (スコア:0)
JFS
ゼブラマンかよ (スコア:0)
> 白黒はっきり付けて欲しい気もする。
誰かが余計なことを言ったばかりに GIF の圧縮アルゴリズムの件で世界中がえらい迷惑したような。
:wq
Re: (スコア:0)
つか、既に白黒はっきりしてるだろ、ライセンスに違反しているって。
自分が気に食わない結論が出たら、議論が足りないとか言って奴らと同じだよ、これ。
Re: (スコア:0)
ま、そうですよね。
「こういう想定で作ったライセンスだからGPLと相容れない」んじゃなくて、「GPLに取り込まれたくないからこういうライセンス」なので、議論をしてもそれはただの粗探し、抜け道探しでしかない。
UNIXってなに? (スコア:0)
UNIXってなに?
Re: (スコア:0)
チェーンの美容院
Re:UNIXってなに? (スコア:1)
日本マランツがーといいだす村夫子はもはや保護するのも手遅れか?
東京で10年以上前に入手した食パン保存容器もUNIXブランドだったと思う。
Re:UNIXってなに? (スコア:1)
unix wareブランドの保存容器、家にもあります。とゆか、スーパーでよく売ってるものの一つだと思う。
https://www.flickr.com/search/?text=unix%20ware [flickr.com]
で、だれがだれを訴えるの? (スコア:0)
FSFがCanonicalを訴える、という話にしかなりようがないよね?
仮にFSFが勝っても、じゃぁZFSやめた。というだけでしょう。
Re:で、だれがだれを訴えるの? (スコア:1)
これに関してストールマンが酷い暴言を吐いたため、Canonicalから訴えらる未来が見えます。
Re: (スコア:0)
「FSFがCanonicalを訴える」という話にはならないでしょう。
タレコミにリンクのある文書 [fsf.org]の"GPL Enforcement for Linux"の節を見るとFSFは若干のLGPLやライブラリ例外付きGPLのソフトウェアからコピーされたのコード(あと、もしかしたらマイナーなProcessor Portひとつ)を除いて、FSFは、Linuxの著作権を有していないとのことです。また、RMSはFSFはこれらのコードの著作権を持っていることを根拠にLinuxに関するGPLの執行(enforcement)をするつもりはない、とも言ってます。
Re: (スコア:0)
著作権問題じゃなくて、ライセンスに違反しているかどうかが問われているのでは?
Re: (スコア:0)
GPL等のライセンスは、著作権者の著作権を用いて実効性をもたせてるんですよ。
(特定の条件を守る人に限り、著作物の改変や再配布などを許すという形で)
なので、ライセンス違反を訴えるためには、著作権者がそれを訴える必要があるので、訴えるときには著作権問題になるんです。
仮にGPL違反していた行為だとしても、著作権者がそれを黙認するなら、非親告罪である場合を除いて、訴えられることはない。
(日本での二次創作が、著作権者の承認をもらってないものについて訴えられるリスクを持ってるようなことが多いのと同じです。)
Re: (スコア:0)
んー、じゃあ、GPLと名乗っているけどちゃんとライセンス管理してないLinusその他の人々をFSFが訴える話なの?
#どうでもいいけど、混ぜるな危険と書いてあるということだけはわかった。
Re: (スコア:0)
FSFは訴えない、って話です。
RMSが、「FSFは訴えない」と言っているのに、なぜFSFが訴える話と思うのか不明です。
Re: (スコア:0)
少なくとも、「GPLを適用すべきソフトウェアにGPLを適用しない」というライセンス違反の責任を問えるのは著作権者だけ(ユーザーでは無理)なので、著作権者が誰かという問題はライセンス違反の責任追求と不可分です。
バイナリブロブ (スコア:0)
GPUドライバによくあるバイナリブロブの問題とどう違うんだろう
RMSが反対するのもいつもの事
えーと (スコア:0)
待っていれば Windows 10 で ZFS が動く。ってことでいいかな?
Re: (スコア:0)
あれにはLinuxカーネルからのコードが一切入っていないと明言されているのでFS周りに期待するなら無関係
Re: (スコア:0)
Ubuntuからのbashがネイティブで動くようになりつつあるというんだから、FSもちょっとだけ死ぬほど頑張ったら行けるってきっと!
Red Hatはどうするかな (スコア:0)
Ubuntuにユーザをとられるのは嫌だろうし
ライセンス問題でグダグダになるのも嫌だろうし
Re: (スコア:0)
RedhatとUbuntuは競合しませんよ、ターゲットが違いすぎる
現時点でEnterprise向けとして競合してるのはOracleLinuxでしょうね
なのでRedhatは死んでもZFS採用は無いでしょう
#RHELカーネルからOracle関連バッサリ切り捨ててとうとう臨戦態勢