教員同士で授業内容を売買するサイト、米国で人気上昇中 46
ストーリー by hylom
少なくとも新しい市場は開拓 部門より
少なくとも新しい市場は開拓 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、
米国で学校の教員が授業内容や練習問題などを売買するサイトが人気を集めているそうだ(The New York Times、本家/.)。
最大規模のTeachers Pay Teachersには登録ユーザが20万人おり、2006年の開設以来60万ドル(およそ5400万円)の売上を記録しているとのこと。教える側のメリットには、練習問題などの準備を短縮できる分授業内容を練る時間を増やせることや、経験豊かな教員による授業内容を使って授業を組み立てたてられることがあるという。また、他の教員の授業内容や教材を参考にすることで自身のスキルアップに繋がると感じる教員もいるそうだ。教材等を売ることで教員が得る収入の使い道はもちろん自由なので、備品や本などの購入に充てられることもあるが、外食やローン、クレジットカードの支払いや旅行など個人的な用途に使われることもあるとのこと。
このため、こうした傾向に眉をひそめる学校関係者も出てきているという。また、学校の授業のために教員が準備した内容はどこに属するのかという問題も浮上しているそうだが、あまりに新しい市場であるため法律上の解釈や現場のガイドラインや指針が追い付いていないのが現状だそうだ。
とりあえず、著作権について(日本の場合) (スコア:4, 参考になる)
著作権以外にもいろいろな権利が関係することは承知していますが、とりあえず、著作権についてです。
著作権法 [cric.or.jp]
契約、勤務規則その他で特に決めていなければ、授業中の配布物の著作権は学校にあることになるということでいいのかな。
本務先と非常勤先で同じ資料を使って似た内容の講義をすることがあるので、このあたりの権利の扱いについては、ずっと気になっています。勤務時間外に個人的に作成した資料を、本務先と非常勤先の双方に、特定の担当者(どっちも自分だけど)が特定の目的で使用することを許可しているんだということで、自分としては無理に納得していますが、それでいいんかいな。
Re:とりあえず、著作権について(日本の場合) (スコア:1)
キャンパスガイド by ○○大学
とみたいに大学の著作名義なら大学が著作者、
○○学テキスト (c)○○大学 何の何衛門
と表記してあれば教員自身が著作者・・・・じゃないの???
Re:とりあえず、著作権について(日本の場合) (スコア:1)
その法人等が自己の著作の名義の下に公表する……著:○○大学 等とする必要がある(ただしプログラムの著作物を除く)
学校が(授業に関して)教員に与える命令はおおざっぱに言って「授業をしろ」であって、「△△の内容の教科書あるいは資料を書け」「それをもって授業をしろ」ではないので、教員の書いた教科書あるいは資料は、学校の発意ではなく、学校が自己の著作の名義の元に公表していないので、職務著作には当たらない。
と思考してみました。実際にはこんなに単純には行かないと思いますが。
Re: (スコア:0)
(ただし著者名義で公表した場合)と定めているように読めます。
教師は他の教師の授業を受けれない (スコア:3, 興味深い)
手引きやハンドブック、Webで公開されているところも多いですが、 ここでは、有料であることが問題になっているのでしょうか?
良い講義とするにはは結構創意工夫がいります。これらのノウハウは(多少は教材が用意されているとしても)個人の資質によるものも大きいので、教科書的な本を出版するしたときの印税と同じように、個人の収入になってもよいと思うのですが。
予備校にもぐりこむ教師 (スコア:0)
高校教師なんか予備校の単科だけ受けたり、私学だと夜予備校の教員をやってる人、結構いますよ。
高校の許可もらって。
売買はしていないが (スコア:2, 参考になる)
授業内容の共有なら、都道府県単位での教育センターで既に何十年も実践されているので、ご案内まで。
参加するもしないも自由。売買するほどのもんでもないし、好きに使ってもらってます。
Re:売買はしていないが (スコア:2, 興味深い)
ですよね。たしかネット上にも同様の取り組みがあったと記憶しています。
それで、実際のところ「各都道府県の教育センターで共有されている授業の内容」の利用率はどの程度なんでしょうかね?
「売買するほどのもんでもないし」というのは多分に謙遜が含まれているのだと思いますが、有料で取引されてもいいようなレベルの教材もあるのでしょうか?
帰属 (スコア:1)
大学の先生が自分の専門知識を本に書いて出版、収入があったとき、大学に金を払うって言う話は聞いたことないので (私が知らないだけかな?)、同様のサイトが日本にできても、お小遣い稼ぎってことでいいんじゃないですかね。お金が欲しい教官は、質の高い資料を作ろうってがんばるんじゃないかな。
このサイト、簡単な資料では free のモノもありますね。英語教材でもいいときには便利かもしれない。
Re:帰属 (スコア:2, すばらしい洞察)
教科書や参考書を買うようなものだから全く問題ないでしょ。
これがダメなら、教員が自分で教科書なしですべての資料を作るしかない。
Re:帰属 (スコア:3, 興味深い)
教員が教科書を出版して、それを授業の教科書と指定して、
学生に強制的に買わせてしまう学校がどこぞにありましたな。
Re:帰属 (スコア:2)
原作をパッケージで販売して、それを映像化作品の最終回の上映会チケットに指定して、
入場時に開封して無効にしますよって発表した会社も以下略。
Re: (スコア:0)
その教科書の末尾についている履修票を切り取って添付しないとレポートにを受け取ってもらえないというやつですか?
Re: (スコア:0)
最初の講義で「この本はあんまり使いません。読んどいてください」とか
Re:帰属 (スコア:1)
けど、ちゃんと後々まで役に立つ教科書を作らないと、古本屋は儲かれども先生は儲かりません。
1を聞いて0を知れ!
Re: (スコア:0)
へ?
それが普通だと思ってましたが?(汗)
新しい市場 (スコア:1)
知識やノウハウを扱う新しい市場が出現するという話。
クリフォード・D・シマック [wikipedia.org]の「大きな前庭」がそんな話でしたか。取引相手は飛び込みの異星人連中だけど。
知識こそ究極の商品だとかなんとか。
いいね (スコア:1)
Re: (スコア:0)
ファーストインプレッションで、私も良い取り組みだと思いました。
単にテキストのコピペを目的としている人がいれば問題かもしれませんが、
生徒が食いついてくるようなノウハウを共有するというか、
視野を広げて横のつながりを持とうとするのは有意義だと思います。
ということを書いてると、スラドでも過去に問題になっていた
「生徒によるWEBサイトでの調べ物云々」と本質的にはあんまり違わない気がしてきました。
立場は逆でも、要は道具の使い方の問題だよね、と
教材の売買と授業内容の売買 (スコア:1)
教材の売買は可能で、授業内容の売買には眉をひそめる人は魂を売ったとでも思っているのだろうか。
どんなによい授業ノウハウを仕入れたところで、最後には授業をやる人が変わるわけではないので
だめ教師はだめなまま、良い教師は良いままだと思う。
なまじオリジナリティにこだわるよりも、ノウハウのしっかりした他人のやり方を淡々とやってくれたほうが
ましだなと思える教師は、子供のころ確かにいた。
Re: (スコア:0)
実際に仕事時間中に授業の資料作って授業の内容検討してそれで行った授業なら、
権利的は学校側にあっても不思議は無い気がします。契約にもよるんだろうけど。
会社で仕事で作ったソフトをシェアウェアとして売ってしまうのと同じじゃないかと。
だとすれば、それを売って個人の収入として使うのはおかしいですよね。
Re:教材の売買と授業内容の売買 (スコア:2)
公立学校の教員が勤務中に作成したプリントなどの権利が勤務する学校に帰属するなら、
転勤で別の学校に行ったらすべて一から作り直す必要があることになります。
実際にはそんなことはなく、前の学校で作ったプリントを手直ししながら使います。
ですから、権利は学校ではなく個人にあるのではないかと思います。
それを売ってカネにするという前提がないから、それで許されているのかもしれませんが。
知は財である (スコア:1)
財に至るまでの経験に裏打ちされた知であるならば、
むしろ健全な進化と思える。
こうした教材を求める教員と言うのは「楽」よりも「向上」を目指す人たちであって欲しい。
Re:知は財である (スコア:2, すばらしい洞察)
この教材の売買というのは良いと思うのですが、ニセ科学やトンデモな内容の授業内容が広まってしまわないかが心配ですね。
日本ではTOSSによるEMの宣伝や、あの「水は答えを知っている」の授業なんてのがありましたし…
http://pws.prserv.net/spanglemaker/essays/toss.html [prserv.net]
Re: (スコア:0)
しかしインターネット上で知は財であるって言うのも滑稽だなぁ
まずは公開して知の共有じゃね? (スコア:0)
さもしい
Re:まずは公開して知の共有じゃね? (スコア:1, 興味深い)
バックグラウンドが違う人が集まりすぎて、知識のレベルはどんどん落ちる
お金で制限するのがベストじゃないけど、わざわざ金だしてまで使というのは、フィルタとしてはいいんじゃないかな
Re:まずは公開して知の共有じゃね? (スコア:1)
日本でも、高校、大学は金を払って学問をしに行く機関だし(学歴を買う人もいる)
アマゾンの書籍のTOP100の中には、結構多い割合で勉強本、啓発本がある。
知識というのは、その人がやはり金を出して入手したり、考えに考え抜いて、実践して得たものなので
金を払って教えてもらう事に特に違和感を感じない。
共有は、同レベルの知識を等価交換できれば問題ないが
そうできない場合に金銭で代償を払うのは当たり前の行為だと思う。
#知識が無料で手に入ると思うのは幻想
Re:まずは公開して知の共有じゃね? (スコア:1)
>さもしい
で、君の全知識はどこに公開されてますか?ないなら仕方ないですけど。
なお、0円の価値しかない知識は要りません。
Re: (スコア:0)
Re:まずは公開して知の共有じゃね? (スコア:1)
今でも教育のノウハウを公開しているサイトはたくさんあるので、その気になれば生徒が先回りしてそのネタを知って有利な立場に立つことはできると思いますよ。
そこまでやる気があって下調べをして授業に望む生徒がいるなら、それはそれで良いと思います。
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
「+α」の部分は個人の努力だし。
Re: (スコア:0)
他人のモノ(成果)は俺のモノ、ですね、わかります。
# どっちがさもしいんだか。
公務員は副収入だめなんじゃ。 (スコア:0)
アメリカにはそういう規定ないんでしょうか。
# 「教員の僕が言うんですから」といって契約を取ろうとするアムウェイマンが身近にいるのでAC
Re: (スコア:0)
自然発生的な市場に委ねるのでいいの? (スコア:0)
有償に足る制作物を作れる者がいれば有償で大いに結構でしょう。
でも、優れた授業実践を教員間で広く共有して活用するのって、既存の教育システムの枠内で実践されてしかるべきことですよね?
教職員の間でノウハウが共有されていないにしろ、既存の出版社や教材メーカーが優れた教材を開発していないにしろ、
新たな市場が開拓されるほど放置されていたこと自体はどうなの?
そしてそれを市場化で解決しちゃう流れってどうなのかなぁ?
Re: (スコア:0)
程度の問題でしょ。
まさか、有償トレーニング系の事業を全否定するつもり?
錬金術 (スコア:0)
Re:錬金術 (スコア:2)
ひどい内容の授業でも責任は1/15に分散するしね.
Re:錬金術 (スコア:2, 参考になる)
> 自分の大学でどんなにたくさん授業をしても追加の給与はもらえない(アタリマエ)。
これって当たり前なんですか?
自分の大学では義務となっている持ちコマ数を超えた分は追加で給与が支給されます。
もっとも、他大学で非常勤講師をした方が1コマ当たりの収入は多くなりますが。
Re: (スコア:0, オフトピック)
大学の経営者は自分のところで余計にやるより他大学で働くことにインセンティブを与えているということですよね。
なぜだろう?
Re:錬金術 (スコア:1)
>大学の経営者は自分のところで余計にやるより他大学で働くことにインセンティブを与えているということですよね。
追加的に講義をやると講義の質が下がるが、外部で非常勤講師をやるときには質が下がらない場合等がそのような行動を説明しうると思います。
例えば、同じ大学で追加的な講義をするには新規にレクチャーノートを作らなければならないが、他大学で非常勤をやるときにはレクチャーノートを使い回すことができる場合等です。
ただ、結果的に他大学で働くインセンティブを得ている事にはなりますが、インセンティブが主目的なのかどうかはわからないです。
例えば、ある大学の教員の授業の質が低く、他大学の教員を非常勤講師として招いて行う講義の方が質が高い場合、にも報酬に差が出ます。
所属教員の能力水準に差がなくとも、講義の多様性自体が価値を持つ場合には、大学間で高めの報酬で教員を互いに派遣しあう事が、結果的に大学の価値を高めます。
他にも、教員が追加的に講義を持つときに要する費用(心理的なものなど含む拾い意味での負担)が、所属大学で追加的に講義を持つよりも、他大学で追加的に講義を持つ方が大きいために、その差を埋めるように報酬の差を設けているのかもしれません。
どの様な大学がどの様な報酬の枠組みを設定しているか比べてみないと、どれがもっともらしい説明なのかはっきりしないです。
アメリカでは (スコア:0)
Re: (スコア:0)
Re:アメリカでは (スコア:2)
公立学校の教員であっても、本や雑誌へ執筆して稿料をもらうことに問題はありません。
一応管理職に確認をとる必要はあるんじゃないかと思いますが、ダメだという管理職はいないと思います。学校名を出さないでくれと言う管理職はいるようですが。