中学・高校理科を大幅再編へ 196
ストーリー by Acanthopanax
方向転換 部門より
方向転換 部門より
やや旧聞に属しますが読売新聞の記事によれば、中央教育審議会(中教審)の専門部会は9月12日、「ゆとり教育」を掲げて改定された現行の学習指導要領について、次期改訂では中学および高校理科の学習内容を大幅に見直す素案をまとめました。
それによると高校の学習内容に移されていた「遺伝の規則性」「イオン」「電力量」「力の合成と分解」「日本の天気」などを中学理科に戻すほか、理科が苦手な生徒を対象に現行高校理科の「理科基礎」「理科総合A・B」の3科目を統合して物理、化学、生物、地学の4領域を網羅的に学習できる選択科目「科学と人間生活」(仮称)を新設したり、また現行の「物理1・2」「化学1・2」など8科目も「物理基礎」「物理」「化学基礎」「化学」(いずれも仮称)などとして内容・名称を変更します。いよいよ脱「ゆとり」路線が明確になったということでしょうか。/.J諸氏のご感想はいかがでしょうか。
量とか配置をいじるりも (スコア:5, すばらしい洞察)
その意味で網羅的課目は歓迎するところだが中身が相変わらず細切れじゃ意味がないなー。
繋がりがあるというのは例えば歴史なら昔ゆうきまさみ氏が提唱してた「現代から始めて因果関係を軸に時間を遡って教える」みたいなのとか、数学なら「三角関数から微積分、指数、虚数、オイラーの公式までをその意味を中心に中一あたりで大雑把にやっておく」とか、英語なら「スープは『食う』」とか「コジツケてでも主語が必要」みたいに概念の違いとセットにするとかみたいに、要は全体像を掴めるもの。
で、現在の無茶苦茶なカリキュラムを決めてる連中はそういう学習順序の概念みたいなものがブッ壊れてるとしか思えないわけだが...某アニメじゃないけど、フェルマーの最終定理を「美しい」と力説する数学教師が糞カリキュラムを押しつけられてる。というのはありそうな話。ヲレ自身の(生徒サイドの)経験で言うと課外であろうとカリキュラム外の事を教えるのは立場的に微妙だったはずだし...どうなることやら。
Re:量とか配置をいじるりも (スコア:5, 興味深い)
なんでもかんでも、ほら、簡単だよ、難しくないでしょ、という教え方を止めるべきだと思う。
教科書の微分、積分の説明はわかりやすかったし、先生の説明も簡単丁寧で理解しやすかった。
実際に公式は簡単だし、それを使って問題集を解くことも出来るようになった。
それで微分積分を理解した気になっていたんだが、
積分を使って立体の体積を求める問題に出会って初めて、全然理解していなかったことに気付いた。
積分って曲線の面積を求めるものじゃないじゃん。
高校は文系だったので数Ⅱ・Bまでしか習ってないし、理系だとまた違うのかもしれないけど。
貴方達の習っていることは、長い時間、幾人もの天才の成果です、滅茶苦茶難しいことです、
って教え方も有用だと思うんだけどな。
下から長い時間をかけて積み上げていったものを、上から見下ろしても理解できねえよ。
Re:量とか配置をいじるりも (スコア:2, 興味深い)
山に登るときのように、一歩一歩上るときはすぐ近くしか見えなくてでも、頂上まできて他の道まで含めてものすごく分かるようになるというか。
学問は元々解決したい事象のすぐ近くにあって、わかりやすいところから始まっている。この時は、事象のすぐ近くだから聞けばすぐにわかる。
しかし、学問は一般化・抽象化の段階を経て高度になるにしたがって、事象から遠くなる。これが学問の結晶化である。
(結晶化という言葉は必ずトクする一言/結晶化した趣味の雑誌のナゾ [coara.or.jp]を参照のこと)
多分、人間が学問することは楽しくて、学問が進むにつれて結晶化していく(一般化・抽象化する)ことは必然なのだと思う。
しかし、結晶化によって事象から遠くなりとっつきにくくなる。何のことをやっているかわからなくなる。だから、何のために勉強をしているかわからなくなる。きっと、下からの積み上げ知識と結晶化した頂点からの俯瞰の両方があってはじめてわかることが多いのだろう。
私は、学校教育では知識を教えるのではなく考え方(山の登り方)を教えるべきだと思う。
結局、考え方を身につけなければ何も応用できないのだから。
教育で過去の学問をトレースするのは、過去の学問の成果を知るということではなく、それを通じて考え方を学ぶことだと思って欲しいと私は思っている。
もちろん、知識もベースとなって役に立つが、それは全体からみると少しなのではないだろうか。
あたまのいい人はどこかでそれに気がつくのかもしれないが、教える側の人が気がついていれば、もっと多くの人が考え方の例を学んでいることにに気がつくと良いと思っている。
Re:量とか配置をいじるりも (スコア:2, 参考になる)
最近は、教科書にかかれたことは教えなくてはいけないし、それ以外は教えてはいけないんです。昔のように教員が目的をもって授業を組み立てることはできなくなりました。つまり、理解よりも内容を終わらせたかをより重視するため、教わる方はおいてけぼりなのです。昔だったら例にあるような授業もある程度教師の自由に実行できました。今は無理ですよ。
自分は過渡期だったようで、ある程度勝手気ままな授業も受けました。その代わりにとても工夫されてました。指導要領の内容が全部終わらない授業とかあたりまえ。でも最近はそれじゃあ親から苦情がくるんでしょうね。
# そういう意味で、内容等の議論にふみこんでもしょうがないと思うのです。
Re:量とか配置をいじるりも (スコア:2, 興味深い)
教科書会社が教科書に発展的な内容をのせることもできるだけで、この内容を発展的な内容として載せなさいということを文科相が指示しているわけでもないです。
実際問題、教科書に載っていない発展的な内容を扱っている例はたくさんあります。
(指導要領を越えてはいけない時代からそうだったんだろうと言われれば、たしかにそうなんですけれど)
Re:量とか配置をいじるりも (スコア:1, 興味深い)
数学が好きで、数学の授業が嫌いな子には
オイラーの贈物―人類の至宝eiπ=-1を学ぶ [amazon.co.jp]
を薦めています。
ただ、間違っても数学が嫌いな子に与えてはいけません。
Re:量とか配置をいじるりも (スコア:2, すばらしい洞察)
オフトピですみませんが,なんでそんな特殊な例を使うのでしょうかね? 一般的にはオイラーの公式は
e iθ = cos θ + i sin θ
でしょうに.たまたまθに180度(ラジアンでいえばπ)を入れるとそういう答えが出るけれど
e iπ = -1 だけおぼえても使えませんぜ.
Re:量とか配置をいじるりも (スコア:2, すばらしい洞察)
だからさ、そもそもその範囲の考え方が間違ってるって言ってるの。繋がりのある範囲は一気にやっておいて地図を作っておく必要がある。掘り下げるのはその後。でないとその時点でやってる事の意義が了解されない。その意義が了解されない事こそ「実社会では役に立たない」という感覚の原因じゃないかい?
それに、意味や意義に気付くのが本人のIQと運次第だなんて、とてもじゃないけど体系的な教育なんて言えないし。
>必要になった時に、教科書や専門書籍を読んで理解できれば十分だと思うのだけど。
んじゃ、そのためのもうちょっと具体的な策を挙げてみて?
「関連性を中心したカリキュラム」はその策の一つでもあるよ。調べるためにはまずそれが何なのか知ってなきゃならんからね。
理科もそうだけど (スコア:3, すばらしい洞察)
Re:理科もそうだけど (スコア:4, 興味深い)
それを当たり前にやってるのが、ちょっと変なんですよ。
単に相互に関連しているという話なら良いのですが
学習指導要領外の事を教えてはいけないので
# 「教えなくても良い」ではなくて「教えると怒られる」
数学の時間に物理の観点を取り入れたり、その逆は出来ません。
知人の先生に聞くと、そういうデッドロック?は多数あるようで
独裁スイッチが手に入ったら、数学と理科を「科学」に統合したい。
Re:理科もそうだけど (スコア:1)
現象の説明だけなら、数式が出てこなくてもなんとかできるとは思います。今は、その現象に遭遇し、その説明を得る機会がどうにも少ないと思うので、そのための時間増だと思いますよ。それに、公式に当てはめて計算するだけなら四則演算と簡単な方程式で事足りると思います。
どのみち、数式使う段階はその後でしょう。と理科に弱い私ですので、誰かフォローお願いします(ぉ。
ほえほえ
物理は (スコア:2, 興味深い)
変な式の暗記ならないで簡単に済ますことができる.
というか,初めに速度加速度をやるのが物理嫌いを
増やしてる気がする.(話は馬鹿馬鹿しいようなことに
思えるのに計算が大変,試験問題を作る側も大変
だった.9.8の倍数は自然と暗記してる.)
そこからやらないと力や運動量やエネルギーに話が
つながらないのはたしかだけど.
Re:物理は (スコア:1)
物理の授業で微分積分も教えてましたよ。
そのくらい柔軟に対応する余地は有るんじゃないでしょうか。
もちろん、カリキュラムをまともにした方が良いのは当然ですが、
それに縛られない柔軟な運用ができる事も大事、ということで。
Re:理科もそうだけど (スコア:3, すばらしい洞察)
やはり理系文系に分かれる以前の基礎知識の底上げが必要だな。
教師も頑張れよ! (スコア:2, 興味深い)
教育関連報道 (スコア:1, 参考になる)
高校教育課程:国、数、英で4単位増
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20070913k0000e010070000c.html [mainichi-msn.co.jp]
安倍首相辞任:教育再生、宙に浮く?
理科じゃないけど (スコア:1)
Re:理科じゃないけど (スコア:1)
物理中心のカリキュラムを見直すべき (スコア:1)
でも実際社会でて使える数学ってのは天体の動きや力学よりも、確率や、離散数学、統計学などの情報系の数学ばかり、目先をちょろちょろと変更するよりも最終的に深く理解し使えるようになる目標を電気や力学ではなくて、IT系の方向に向けたらどうか?
教育改革は何をどう改革してもすべて無駄 (スコア:1)
最初から教えなおさなきゃいけないし、
結局社会人になってから「お前達は何も知らない新人だから」って
最初から教えなおさなきゃいけないし。
Re:教育改革は何をどう改革してもすべて無駄 (スコア:1)
たとえば小学校のとき「小さい数から大きい数はひけません」っていってたのが中学で否定されるのだけど,小学校でやった計算が嘘だということにはなりませんし。
Re:教育改革は何をどう改革してもすべて無駄 (スコア:1)
アイデンティティを否定される思いに至るわけです。
小学校でやっていた計算もその閉集合でのみ成立することに気が付き、
しかもその集合の公理的組み合わせだけでは成り立たない命題が存在し・・・
理科の場合は、メンデルの法則がでっち上げだということを教わり、
摩擦の無い空間で摩擦係数を考慮するような形而上学的演繹体系を永遠に反芻させられるわけです。
Re:教育改革は何をどう改革してもすべて無駄 (スコア:1)
「その絵の人、足利尊氏じゃないからね。」と
正真正銘の嘘を教わりますからね。
Re:教育改革は何をどう改革してもすべて無駄 (スコア:3, すばらしい洞察)
発展の仕方を典型的に示している一番面白いとこじゃないですか。
この手の価値観の転換や概念の深化の過程を見ていくことこそが、そのこと
を学ぶ意義なんだと思います。
そんな暇は無いのだ、という事情も分からなくはないけど。
科目名 (スコア:1)
のほうが似合っているような気もするのですが、実際にどんな名前になるのか?
興味深い所です。
公募とかしてたりするんでしょうかね?
# "科学論" とか良いような気もする。
Re:怪しい商品や噂に騙されなくなる? (スコア:3, おもしろおかしい)
それはわかりませんが、
被験者を無作為に二つの集団に分け、一方には 1 日あたり 8 時間、マイナスイオン入りの布団を用いた睡眠を与え、もう一方には睡眠を与えなかった。これを 1 週間続けたところ、マイナスイオン入りの布団を使って寝た集団の方が有意に健康的だった。……科学的ですよね!
Re:怪しい商品や噂に騙されなくなる? (スコア:1, おもしろおかしい)
Re:怪しい商品や噂に騙されなくなる? (スコア:1, おもしろおかしい)
Re:怪しい商品や噂に騙されなくなる? (スコア:2, すばらしい洞察)
法律や制度を知っていれば、被害を未然に防いだり、最小限に留める事が可能。
振り込め詐欺に、訪問販売やマルチ商法、多重債務、その他もろもろ、正しい対処方法を知らずに被害を大きくしてしまう人がいる。
義務教育で (スコア:1)
Re:義務教育で (スコア:1)
Re:義務教育で (スコア:2, すばらしい洞察)
そんなことはないでしょう。たとえば、私が中高の社会で習ったソ連やら東ドイツやらは消滅しました。三公社五現業なんかも、そのままの形で残っているのは国有林野事業だけです(それも独法に移行予定)。理科だって冥王星が惑星から外れたり、色々ありますよね。
なぜ「授業でやるわけにもいかない」んでしょうか。法学の入門書なんかを読むと、「法律をより良いものに変えていくよう努力するのが民主主義国家の国民の責務です」くらいのことが書いてあったりしますが。そういう話は中高生には難しすぎる、というのも理由にはならないと思います。中卒・高卒で社会に出ることがありうるのですから。
# そういうことを教えられる教員は多くはなさそうとも思いますが。
# 歳がばれるのでAC。
Re:義務教育で (スコア:2, 参考になる)
情報の授業で著作権とかその手の話を扱うと,こういう断りを入れながら話すことはしょっちゅうです。
Re:義務教育で (スコア:1, すばらしい洞察)
って事になると科学全般を教える訳には行かなくなりませんかねぇ
Re:怪しい商品や噂に騙されなくなる? (スコア:1, すばらしい洞察)
例:血液型性格判断
Re:怪しい商品や噂に騙されなくなる? (スコア:1)
サーバ導入のときにお払いするのと感覚的には近いのでは?
#身近にのめり込んでいる人がいないだけかもしれないが。
Re:怪しい商品や噂に騙されなくなる? (スコア:1)
「その頃には私の任期は切れている」
と泣き出しそうですね
犬が犬であるように、猫でありたい
Re:怪しい商品や噂に騙されなくなる? (スコア:1, 興味深い)
大卒も院卒でさえもスタートラインが高卒と一緒になってしまう現実に失望気味。輪講しようぜって誘っても乗って来ないし、教えるにしても時間がかかりすぎるのでヒント出して自習してもらって上ってきてもらう。
無駄に年食ってプライドだけは妙に高いくせに向学心は高卒以下な院卒はとりあえずOJTに放り込んで自分の存在の無力さを教えてから自習を促す。
#お前が勉強しなかったら誰が勉強するんだゴルァ
Re:怪しい商品や噂に騙されなくなる? (スコア:3, おもしろおかしい)
Re:前々から思っていた (スコア:5, すばらしい洞察)
やめれば、もっと有意義に時間が使える気がします。
Re:前々から思っていた (スコア:2, すばらしい洞察)
人間何が人生によい影響を与えるかわからないんだから、なんでもやっておくべきだと思う。
学校でやれば、大勢の人間に平等にいろんな経験を与えることができるし。
# 私は好きでしたよ。講演会とか演劇観賞会とか。
Re:前々から思っていた (スコア:3, すばらしい洞察)
Re:前々から思っていた (スコア:3, すばらしい洞察)
Re:前々から思っていた (スコア:2, すばらしい洞察)
「理科、数学などは買い物で困らない程度で良いんだから課外教育にすればよいのだ。それよりももっと人間性を豊かにする教科に時間を割くべきである」
と言うんでしょうな。
私はどちらが欠けていても現代人として駄目なきがしますけど。
Re:前々から思っていた (スコア:2, すばらしい洞察)
深めるほうこそ、深めたい人間だけやればいい。
「ゆとり」の失敗は単に時間を削ったために浅くなりすぎたことだと。
馬鹿ですか? (スコア:3, おもしろおかしい)
正気の沙汰とは思えませんし、体育でマラソン時の胸揺(ry
Re:前々から思っていた (スコア:1, 興味深い)
美術や音楽だって常識レベルの知識は持っていたほうがいいし。
体育は自分は苦手だったが、無くなったら運動音痴を量産するだけ。
課外なら嫌なら出なきゃいいんだから(評価もされないし)。
#音符も読めない人と、国の位置を無茶苦茶に覚えてる人の何が違うのか。
Re:前々から思っていた (スコア:1)
Re:ゆとり教育は間違っていた? (スコア:2, すばらしい洞察)
「いい小学校に入るには資金が必要」
↓
「資金を得るには親がいい会社に入っていることが必要」
↓
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ではまた
Re:それよりも国語を (スコア:2, すばらしい洞察)
古文はまだ「日本の歴史と風俗」を勉強するって方向の意味があると思うな。
それよりも漢文の方が意味不明。共通点は日本語と同じ文字を使ってるってだけなのに、「中国語」を無理矢理日本語として読む練習して何の意味があるんだろう…