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フィルム保管のほうがデジタルデータ保管より安いらしい 1

タレコミ by Anonymous Coward
あるAnonymous Coward 曰く、
『アーヤと魔女』だが、そのデジタルな制作手法とは対照的に、作品の長期保管にあたり極めてアナログな媒体が採用されたことをご存じだろうか。その媒体とはフィルム、それもモノクロフィルムだ。アメリカの映画関係者による団体AMPAS(Academy of Motion Picture Arts and Sciences)は、2007年に「ザ・デジタルジレンマ」と題した報告書を発表した。これは映画の保管にデジタルデータを用いた場合の脆弱性とコストを指摘するものだ。疑問視されているのは、まずデジタルデータを記録するメディア自体の寿命である。報告書内では、一般的な光学ディクスやハードディスク本体の寿命はおよそ20年ほどで、その都度新たなメディアに移し替える必要があること、またそれぞれの再生機自体を確保し、保管する必要があること、デジタルデータの場合データそのものが消失・破損した場合の復元が非常に困難であることが示されている。

また保存形式や再生するソフトやアプリが日々更新、変化していくのにも対応しなければならず、結果的に年間を通して保管に必用となるコストは、35mmのフィルムのそれよりおよそ11倍も高額になるという。物質として存在しないデジタルデータを歴史的に保管していくには、膨大な手間とコスト、そして複雑な環境が必要となるのだ。一方のフィルムでの保管だが、旧東京国立近代美術館フィルムセンター(現・国立映画アーカイブ)のサイトに「フィルムは、適正な温度と湿度の環境下であれば、数百年安定的に保存できることが、実験によってあきらかとなっています」とあるように、前述の経年劣化のイメージとは裏腹に、環境に気を付けていれば非常に安定した媒体なのだ。
# 新しいデジタルデータのフォーマットに対応する必要性は動画の保存媒体ではなく配布手段に起因するものでフィルム保存でも必須。フィルム保存でもマスターデータがデジタルデータなのでリマスター作業用にデジタルなマスターデータを保存せにゃならん。フィルム保管とデジタルデータの両方のコストが必要になりそう。あとは適切な環境下でフィルムが保存されるケースはほぼないので現実のハードディスクによる保管と理想条件下でのフィルム保存の比較になってる気もする。

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  • マスターじゃなくてアーカイブ用ですね。
    多分、RGBに分光した三本の銀塩フィルムを残す奴なのでフォーマット変換もありません。せいぜい縦横比とフレームレートを間違えないよう気を付けるくらいではないかと。

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