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耳あか遺伝子に地域差 44

ストーリー by mhatta
高校生でもここまでできる 部門より

masakun 曰く

耳あかが湿っているか乾いているかは遺伝子のタイプで決まりますが、どちらのタイプが多いかに地域差があることを、長崎の高校生らが見出したそうです。全国の高校生から集めた爪のDNAをもとに長崎大と共同で研究し、日本人類遺伝学会で15日に発表(日経ネットの記事)したとのこと。
古くから日本に住んでいた縄文人は変化がなく湿型とみられていますが、大陸から渡来した弥生人は乾型とされ、現在の日本人の8割は乾型ということです。そこで地域差について調べるため、28都道府県32校から771人分の爪を集め、長崎大に分析を依頼。すると岐阜・京都・愛媛・大分で乾型の比率が比較的高く、岩手・三重・島根・沖縄では低めとの結果が出たそうな。耳あかのタイプを決定する遺伝子を発見した長崎大の新川詔夫教授によれば、「もっと詳細に調べれば弥生人の移動経路の推測に役立つかもしれない」とのことですが、交通手段が弥生時代よりも高度に発達し、遠距離恋愛も可能なこのご時世にあっては、このような分析では役にはたたないと思うのですがいかがでしょうか。なお世界各地の割合については新川教授が研究されています。

ちなみに自分はどちらだろうと思って耳の中を探ってみましたが、床屋に行ったばかりのせいか何も出てきませんでした(ぉぃ

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • アポクリン腺 (スコア:4, 参考になる)

    by Anonymous Coward on 2007年09月19日 12時25分 (#1221266)
    耳垢が湿ってるのは外耳にアポクリン腺があるかどうか。
    外耳にあれば、腋にはもっと多くある=ワキガ体質であるということ。
  • by yohata (11299) on 2007年09月19日 16時21分 (#1221406)
    私、生まれてこの方乾燥耳垢の持ち主なのですが。
    5年くらい前、湿り耳垢のヒトと同居していた時期がありまして。その当時、何故かわたしも耳垢が湿り気味になっておりました。
    で、そのヒトと同居しなくなった数ヶ月後、耳垢の湿りは全く無くなりました。

    このときの経験で「耳垢の湿りは、湿る常在菌持ってるor身近にキャリアがいるかどうかなんだな」と確信しておったのですが。
    コレも要因としてあるのかどうかが気になって仕方ありません。
  • by k_f (18123) on 2007年09月19日 12時48分 (#1221285)
    >交通手段が弥生時代よりも高度に発達し、遠距離恋愛も可能な
    >このご時世にあっては、このような分析では役にはたたないと
    >思うのですがいかがでしょうか。

    とは言え、人口移動は(入植地やニュータウンのような例外はあるけど)
    もっぱら郊外→都市という一方通行ですから、山間部や海辺の古い
    集落を対象にして標本を採れば、比較的近代以前の傾向が見える
    のではないかと思います。

    逆に言うと、最近ではそうした集落が高齢化・過疎化によって
    急激に消滅していますから、そのうち本当に均質化してしまう
    可能性は十分ありますよね。
    • ある地方では特定の病気が多かったり、
      人口移動がない・近親婚が多いなどの原因により、
      遺伝的疾患の多発が島嶼部ではみられることがあります。
  • 高校生もすごいな~ (スコア:2, おもしろおかしい)

    by nu-u (12312) on 2007年09月19日 14時13分 (#1221341) 日記
    実験をした高校生もすごいが、協力した高校生も偉い。
    ただ、そこいらの高校生に彼らの爪の垢を煎じて呑ませてやれと思っては見るが、
    実験に使われた爪を送られてきたら甚だ迷惑なので、心の中で拍手をすることにとどめる私であったw
  • 爪のDNA (スコア:1, 参考になる)

    by Anonymous Coward on 2007年09月19日 11時24分 (#1221230)
    > 全国の高校生から集めた爪のDNAをもとに

    「耳あか遺伝子を調べるから、たくさんの耳あかを集めたんだ」と思い込んでいました。

    乾型の人は耳あかってたまるのかな…と思ったら、そもそも出ないらしいです。あと、湿ったほうは優性遺伝、乾いたほうは劣性遺伝だとか(この段落、情報源はウィキペディア [wikipedia.org])。
    • Re:爪のDNA (スコア:2, すばらしい洞察)

      by flutist (16098) on 2007年09月19日 11時32分 (#1221234)
      > 湿ったほうは優性遺伝、乾いたほうは劣性遺伝

      なのに現在は乾型が多いということは、湿型と乾型の交配が少なくて優性遺伝に飲み込まれにくかったって事?
      社会的に、縄文人と弥生人のコミュニティはあまり交わらなかったのでしょうか。
      親コメント
      • そうではなく,そもそもの存在確率自体が少なかっただけでは?

        例えば優性のAと劣勢のaを考えます.各種両親の組み合わせを考えると
        AA,Aa,aaの組からは
        AAとAA -> AA:Aa:aa = 1:0:0
        AAとAa -> AA:Aa:aa = 1:1:0
        aaとAa -> AA:Aa:aa = 0:1:1
        aaとaa -> AA:Aa:aa = 0:0:1
        で,両親と生まれてくる子供の間でAA,Aaの比率は変わりません.
        #決して優性側に飲み込まれるわけではない.

        そんなわけで,優性,劣性の遺伝子間で淘汰が働かないんなら,両者の比率は変わらんのではないかと.
        親コメント
        • >そもそもの存在確率自体が少なかっただけ

          この部分は,「現在存在確率が低いものは,単に元々の存在確率が低かったのが維持されているだけ」
          ということで.
          親コメント
          • あの、メンデルの肝である
            Aa:Aa = 1:2:1
            が抜けてません?

            まあ、それでも成り立つかもしないですが...

            むしろ弥生人が乾性(aa)であることは保障できて、縄文人の湿性が(AA)の保障がないことが大きいかもしれません。
            # (Aa)もありうるから

            これらすべてが時間とともに混ざったとしたら、乾性が多数を占める結果になるかも

            # まったくの想像なのでID
            --
            M-FalconSky (暑いか寒い)
            親コメント
            • >Aa:Aa = 1:2:1
              >が抜けてません?

              orz
              ……素で忘れてました.ちょっと変わりますね.
              飯の間にでもまとめます.
              親コメント
              • 良く見てみると元々のコメントだとAAとaaの組とかも抜けていて酷いことになってますね.
                あー,我ながらなんとも情けない.ダメです.

                違う方向から考えてみました.

                AAのみからなる遺伝子プールと,aaのみからなるものを考え,両者の人数の比をx:1-xとすると,
                AAの比率 x
                aaの比率 1-x
                Aaの比率 0

                この二つのプールの混合後,遺伝子(片割れ)Aとaの数は変わらないから,十分な混合後では確率的に
                AAの比率 x^2
                aaの比率 (1-x)^2
                Aaの比率 2x(1-x)

                ですかね.
                大多数のAAに少数のaaが混じると,大多数のAAと,当初のaaの人数とほぼ同数のAaになって発現形
                としてはaはほぼ消失.大多数のaaに少数のAAが混じると,逆に当初のAAとほぼ同じ人数がAaとなる
                んで発現としては混合前とほぼ同数.
                劣性側は基本的に混合前より減る方向で,混合前と混合後との人数比は(1-x)^2/(1-x)=(1-x)と混合前
                人数比の1次.減少はするけれども,劣性側が極端に少人数でなければそんなに劇的ではないという感じ
                ですか.

                #最初からこういう方向でやればよかったんですね.バカなことをやったものです.
                親コメント
              • AAとaaも抜けている。素材の使用回数がバランス悪い時点で気づきそうだけど。
              • > 大多数のaaに少数のAAが混じると,逆に当初のAAとほぼ同じ人数がAaとなる

                「大多数のaaに少数のAAが混じると、(1人のAAが2人にばらけることになるので)当初のAAのほぼ2倍の人数がAaになる」ですね。
                AAホモ集団とaaホモ集団が混じったとき優性が発現する人の割合の混合前後を計算すると、
                {1 - (1-x)^2} / x = (2x - x^2) / x = 2 - x
                で、x≒0 のとき、混合後/混合前≒2 です。
              • >ホモの集団がくんずほぐれつ交じり合っている様子を想像してOTL

                確かにオフトピなんだけども正直自分はほほえましかった。
                他のコメントを理解しようと頭回転させつつ行ったり来たりしてるときに
                気を抜く笑いをもらえたから。
                オフトピ-1,おもしろおかしい+0.5・・・・・で、あれオフトピ-0.5だ

                ごめん擁護しきれんかった。

                #激しいオフトピの上擁護もしきれなかったのでACで。
        • Re:爪のDNA (スコア:1, すばらしい洞察)

          by Anonymous Coward on 2007年09月19日 12時15分 (#1221258)
          「優性遺伝」 [wikipedia.org]の「優性という言葉が誤解を招きやすい」という実例がまた一つ示されたということでは。
          親コメント
      • 優性因子は要素自体が少なくても発現しやすいので集団内の因子濃度が高くなくても発現しやすいけど、そんな集団に劣勢因子を混ぜていくと急激に発現率が減るんじゃないかな?だから逆に縄文人と弥生人がよく交わった結果とも言えなくない。
        親コメント
    • by Ryo.F (3896) on 2007年09月19日 11時48分 (#1221240) 日記
      よく読んでみると、
      • 湿性耳垢か否か
      • 耳垢が出る体質かそうでないか
      の二つの要因があるようにも読めますね。湿性耳垢遺伝子を持っていても、耳垢が出ない体質、ってのもありうるんじゃないかな?
      親コメント
    • by Anonymous Coward
      > 湿ったほうは優性遺伝、乾いたほうは劣性遺伝

      うちはじいちゃんが湿性だが親と俺は乾性だよ。

      ただ、自分の容姿は、祖父似で彫が深くて毛深く
      二重瞼、耳たぶが大きいと、いわゆる縄文系の顔つき。
      • by Anonymous Coward
        おじいさんは、ヘテロ(湿性・乾性の遺伝子両方を持つ。発現形としては優性である湿性が発現)で、親御さんにはそのうち乾性の遺伝子が遺伝したんでしょうね。
        「人口の約2割が湿性」ということであれば、湿性遺伝子と乾性遺伝子の存在割合は、約1対9で、湿性ホモ(持っている遺伝子両方が湿性)の人は、人口の1%ぐらいしかおらず、湿性の人のほとんどはヘテロだと思うので、至極普通のことです。
  • 年齢 (スコア:1, 興味深い)

    by Anonymous Coward on 2007年09月19日 13時04分 (#1221296)
    俺は子供の頃乾いてて大人になってからずっと湿ってる。
    子供の頃カラカラで今ジトジトなのは?
  • by Anonymous Coward on 2007年09月19日 14時12分 (#1221339)
    私が今まで行ったことのある(10分1000円とかのじゃなくて1回4000円とか持ってかれるタイプの)理髪店(何度かの引っ越しを経て計4軒)では未だかつて耳掃除ってしてもらったことないんですが、これも地域性ありでしょうか。
    かつて住んでいた和歌山市では、小学生位の頃(30年くらい前ですが)になにかの事故だか事件だかがあって以来理髪店での耳掃除は自粛になってたと記憶しています……少なくとも高校を出る頃までは。
    #子供は耳掃除対象外だったので掃除してた頃でも私はしてもらえませんでした。

    もっとも、今は耳掃除を専門にする店もあるようですけれど。
    #タレコミ人のコメントへのコメントだけどオフトピ気味だしACでいいや。
    • by Anonymous Coward on 2007年09月19日 21時53分 (#1221499)
      いろいろあって面白いよね

      耳かきサービスは都内の理髪店でやってくれました。
      (過去形。いまは何故かやってくれません。)

      神戸で驚いたのは、ひげそりの後、客が自ら洗顔するシステム。
      東日本の最北~南部まで何県かで理容店を利用しましたが、自ら洗顔したことはありません。

      あとは定休日が月曜か火曜か、とか。
      月曜に髪を切りたいとき、越境して隣県に髪切りに行ったり。
      親コメント
    • by Anonymous Coward
      その辺の話はこの辺 [srad.jp]で。
  • 新川教授が調べた世界各地の人々の耳あかの乾型と湿型の割合 http://www.jst.go.jp/kisoken/seika/zensen/12niikawa/index.html [jst.go.jp]
    • > 耳あか遺伝子に地域差

      とか

      > どちらのタイプが多いかに地域差があることを、見出した

      とかは、古くから知られた話ですね。

      高校生はあくまでもそれに基づいて調査をしただけ。

      • by Anonymous Coward on 2007年09月20日 9時22分 (#1221752)
        こういう地域差は各種血液型の比率というのもよく例にあげられますね。
        これはあくまでも地域を限った集団の中でそれぞれの型の比率がどうなっているかという問題であって、
        「A型だから先祖はどこ出身」「B型だからあそこの血統」なんて馬鹿なことは誰も言ってません。
        世界中どこへ行っても比率の違いはありますが耳垢は乾型・湿型両方存在するんです。

        >古くから日本に住んでいた縄文人は変化がなく湿型とみられていますが、大陸から渡来した弥生人は乾型とされ、

        こういう単純な話にしてしまうと誤解を招きます。こういうのがいわゆる「ニセ科学」の例ですね。
        親コメント
  • by Anonymous Coward on 2007年09月19日 12時22分 (#1221264)
    耳垢のタイプなら、アンケートすればよくない?

    評価されたのは過程なのだと思うけどね
  • by 127.0.0.1 (33105) on 2007年09月19日 13時20分 (#1221311) 日記
    耳垢が実は一個の独立した生物で、そのDNAは地域によって種類があった……
    という誤読をする人はさすがに他にいないか。
  • by Anonymous Coward on 2007年09月19日 16時03分 (#1221398)
    調査結果を見る限り、有意な差はないし地域性も見られない。
    こいつら、あるある世代か?
  • by Anonymous Coward on 2007年09月21日 16時25分 (#1222606)
    『耳たぶ』が無い人は、先祖がシベリアで寒冷地適応した人なんだよね。

    アレンの法則からです。

    • by Anonymous Coward
      テレビを見ると耳たぶの無い移民の人ばかりです。

      移民テレビと名前を変えた方がいいと思う。

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UNIXはシンプルである。必要なのはそのシンプルさを理解する素質だけである -- Dennis Ritchie

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