Linus Torvalds、Linux の i486 サポート終了を提案 62
提案 部門より
Linux では i386 のサポートを 2012 年に終了しているが、2022 年は i486 のサポートを終了する時ではないかと Linus Torvalds 氏が提案している (Torvalds 氏のメーリングリスト投稿 [1]、 [2]、 Phoronix の記事、 Neowin の記事)。
提案は現在ほとんど使われていない古い CPU をサポートするため cmpxchg の処理が複雑になっていることへの対策であり、x86-32 では「cmpxchg8b」インストラクションをサポートする CPU (Pentium以降) のみをサポートすることにしてはどうか、というものだ。これにより、CONFIG_MATH_EMULATION もついに消すことが可能になるとのこと。
Torvalds 氏はほとんど (全部?) のディストロが既に (X86_CMPXCHG64 を基本要件に含む) X86_PAE を有効化していると考えており、ほとんどのディストロが 32 ビットの開発をしていないと確信しているという。また、486 関連の開発をしている人がいないわけではないことを認識しつつ、新規出荷されている 486 クラスのハードウェアがほぼないことを指摘。カーネル開発の観点で i486 サポートの重要性はないとのこと。
i486 ハードウェアはそのうち博物館の収蔵品となり、博物館のカーネルで動作することになるとし、要件を cmpxchg8b に引き上げることが不合理だとは思えないという。Torvalds 氏は i486 をサポートするカーネルが必要なら LTS を使えばいいとも述べている。Phoronix では Linux 6.1 が今年の LTS カーネルになると予想しており、Linux 6.2 で i486 サポートが削除されることを期待している。
関連リンク追加 (スコア:3, 参考になる)
Linux カーネル 3.8 では i386 がサポート外に
https://linux.srad.jp/story/12/12/18/0012215/ [linux.srad.jp]
もう十年近く経つのか...
問題ない (スコア:0)
NetBSDさえあればLinuxがi486などという最近の石のサポートを打ち切っても誰も困らない
Re:*BSDはどうなのか、また確認してみた。 (スコア:4, 興味深い)
i386を他所よりずっと遅れて切った十年前に比べると、Linuxもレガシーデバイスの切り捨てに積極的になった、のだろうか。
以下、各BSD最新リリースでのサポート状況。
Freebsd: 13.1Releaseでi486OK。
486SX(浮動小数点プロセッサ動作せず)は駄目かもしれない。
https://www.freebsd.org/releases/13.1R/hardware/#proc [freebsd.org]
NetBSD/i386: NetBSD9.3で486SX、486DX以降に対応。
https://cdn.netbsd.org/pub/NetBSD/NetBSD-9.3/i386/INSTALL.html#NetBSD/... [netbsd.org]
OpenBSD/i386: Pentium以降。
https://www.openbsd.org/i386.html [openbsd.org]
Dragonfly BSD 6.2.2
2014年のRelease4.0 [dragonflybsd.org]で既に32bit切り捨て済。
https://www.dragonflybsd.org/docs/supportedhardware/ [dragonflybsd.org]
Re: (スコア:0)
OpenBSDはセキュリティのためにレガシー切り捨てしてるのかな?っておもったら、
そうでもないのね
Re: (スコア:0)
NEC PC-98ユーザーですか?
Re: (スコア:0)
PC-98なら普通NetBSDじゃなくてFreeBSDじゃない?
NetBSDもあったけどさ。
新規出荷されている 486 クラスのハードウェアがほぼないことを指摘 (スコア:0)
つまりまだ新規出荷されている486があるってこと? 長期供給保障の組み込み系ですかね。
Re:新規出荷されている 486 クラスのハードウェアがほぼないことを指摘 (スコア:1)
組込系のシングルボード・コンピュータは386クラスがまだカタログに載ってる
まあ元からFreeDOS以外のOSを動かそうなんて人はいないはずだが
Re: (スコア:0)
もうないになっても続けなきゃだめだよな
Re: (スコア:0)
もうないになっても続けなきゃだめだよな
すらど「いまやってます」
Re: (スコア:0)
勝手にベンダがサポートすれば
Re: (スコア:0)
互換チップ [wikipedia.org]搭載ならYouTube [youtu.be]で見たことある。PDF [selectelectronics.com]とCPU公式 [vortex86.com]。
新規出荷というと怪しいけど、製品の性質上使われてる場所はありそう。他のこの手のCPU搭載機器も。
Re: (スコア:0)
>「x86 CPUを起動させる」のは制御用の486(CSME)がやっている!TPMやHDMIのキー管理も
https://internet.watch.impress.co.jp/docs/column/vpro_takumi/1441415.html#3 [impress.co.jp]
サブセットみたいだけど。
Re: (スコア:0)
486ベースでPentium ISA互換ですよ。
そう、あれですね。
486といえばVLバスに代表されるローカルバス (スコア:0)
ローカルバスの廃止が、Linuxにどういう影響があるのか知らないが、無い訳ではあるまい。
# そーいえば近年のCPUも、CPU直結のPCI Expressでグラフィックカードと接続しているから、これも「ローカルバス」の一種?
Re: (スコア:0)
PCI Expressはポイント・ツー・ポイント接続だからバスではないですね。
Re: (スコア:0)
でもPCIe switchがあるのでroot complexから見ればバスなんですけどね。
Re: (スコア:0)
イーサーネット機器がすべてSW-HUBになって実質ポイントツーポイントネットワークになった感じですね
もう32bit終了でいいんじゃない? (スコア:0)
次はi586を〜とか行くんですかね。
ほしけりゃフォークでもなんでもしてちょーだいってほうがいいと思います。特にイマドキその手のハードってだいぶニッチ需要ですし軽量方向に突っ走ったほうが良さそうなので。
Re: (スコア:0)
そうは言っても生きたまま64bitマイグレーションはWindowsとかと違ってかなり厳しいですからねぇ
出来なくはないですが色々フランケンシュタインなみに無茶しないとですし
かと言って更から構築するなら旧機種流用する意味もない完全新規構築案件になっちゃうし
# あれはもう二度とやりたくない作業だなぁ
Re: (スコア:0)
64bitOS上で旧32bitアプリを実行する機能は残るの?それともそれも削除?
32bitは旧とは限らない (スコア:0)
コンテナ内で動かすものなんかは、メモリ消費が少なければ、動かせるコンテナ数が増やせるわけで、新しい物でも32bitでビルドしたほうが有利でしょ。
Re: (スコア:0)
そういえば仮想マシン上でカーネルも稼働させるタイプがあるから、ハードウェアとしては存在しなくなっても仮想PCのために32bitカーネルを維持する必要ってのはあるかもな。
Re: (スコア:0)
次の足切りがあるとすれば、
・PAEサポートの有無
・NXビットサポートの有無
この2つのどちらかでは?
Linus「まだPentiumじゃないの?」 (スコア:0)
486とか遅れてるー。ってそういう事じゃないか。
Re: (スコア:0)
次はMMX命令を必須にして、初期のPentiumを切り捨てでしょうか
Re: (スコア:0)
その場合でも誰が困るのこれ。
Re: (スコア:0)
486とか遅れてるー。ってそういう事じゃないか。
ODP下駄が如く独自パッチで頑張って感じでは?
まだ486で動作できていたのか (スコア:0)
486というと通常はだいたいメモリは4MBから16MBくらいで使うもので
64MBくらいになると、そこまで搭載できるマザーボードなんてあったっけ?
という感じだったと思うけど
今のLinuxカーネルでも64MB程度のメモリでも動作するんですかね?
Re: まだ486で動作できていたのか (スコア:2)
自宅でサーバー動かしてます.OSはdebian,kernelは5系,用途はssh経由でgitを使うだけ.
ハードはこれ https://akizukidenshi.com/catalog/g/gM-12302/
実メモリで512MB積んでますが,使ってるメモリは50MBぐらいで余った残りはバッファキャッシュ. カーネル + ssh + bash で簡単なファイル操作ぐらいなら 64MB でも余裕で動きます.かれこれ3年ぐらい毎日 git push とか pull してますが問題ありません
Re: (スコア:0)
ARM系ですと、Marvell Orion(玄箱Proとか)も未だにサポートしてますね。 一応、kernel 6.0.1とdebian11で何故か生き残ってる玄箱Pro(2007年12月購入)で動かしてはみたけど、メモリ使用量は似たような物ですが、apache2やsambaのサーバーはさすがに実用的とは言いがたい感じでした。
Re: (スコア:0)
486の頃って、CPUメーカーとチップセットメーカーが別だった気がする
チップセット次第でスペックが大きく変わった時代
いまじゃチップセットはCPUメーカーが作ってるのでそういったのは無いが
Re: (スコア:0)
近年のCPUとメモリの接続は、チップセットを介さず直結になったから、メモリ容量を決めるのはCPU。
Re: (スコア:0)
チップレットでその辺がなんというか… CPUがチップセットなのがさいきん
Re: (スコア:0)
10年前には、旧ノースブリッジはとっくにCPUに取り込まれたような
今は、実はサウスブリッジ機能の一部もこっそりCPUに取り込まれて、実はチップセット無くても動く気がする(メーカーが許可するかどうかはともかく)
小型ベアボーンとかチップセット無し?で動いてたりするし
Re: Re:まだ486で動作できていたのか (スコア:1)
Zen以降のAMD CPUはサウスブリッジ機能を持っていて、AM4環境だとチップセットなしの構成をA300って呼んでますね。
Re: (スコア:0)
EPYCとかはChipset:AMD SOCとか書いてあって、ほぼ何ものってないことがよくある。
(BMCとしてASPEEDのが載ってあるくらい)
こういうのとか。
https://www.asrockrack.com/general/productdetail.jp.asp?Model=ROMED4ID... [asrockrack.com]
デスクトップ版はCPUから生えているハズのPCIeが、なぜか付いてるChipSetによってv4だったりv5だったりがきまったりするからなー
Re: (スコア:0)
CPU直結PCIeのバージョンは、BIOS/AGESAで制御してるんでしょうね
MBメーカーがAMDに無断でこっそりv5にすればいいのに
Re: (スコア:0)
486時代は国民機の互換機ユーザでカタログ上の上限は14.6MBだったけど、増設メモリボード(純正品やサーバパーティ品)に積めるだけ積めば45MBくらいまで行けたはず。
15-16MBのメモリアドレスをシステムが予約してるとかでそのまま動かすとハングするから16over.sysとかで回避する。
自分は24MBまでは増やした。
同世代の国民期はそんな芸当できなかったけど、サードパーティのCPUアクセラレータにメモリスロット付きのものがあり、そ使えば32MBだか64MB増やせたはず。
制約の多い国民機系でこれだけできるので、AT互換機ならもっとどうとでもなったんじゃないかと。
別にいいけど (スコア:0)
言い出してやめるまでが短すぎない?2022年は残り2ヶ月よ?
Re: (スコア:0)
困る人いるの?
そんな人は最新カーネル追っかけてるの?
俺が困ってるんだ!って人はMLなりで文句言えばいいだけ
いもしない人の代弁者になる必要はないよ
告知してから実行するまでに期間が長いのは長いなりに理由があるからそうしてるわけであって
なんでもかんでも考えなしに期間を長くとればいいってもんじゃない
Re: (スコア:0)
記事の最後に書いてあるけど、2022年に出るLinux 6.1がLTSでリリースされてその次で削除しようって話。
Linux 6.1がリリースされて、それが各種ディストリで採用されて、保守終了になるまであと5年はかかるんじゃないの?
Linux 6.1がディストリに採用されないで飛ばされる可能性はあるけど、それはそのディストリが486サポートはいらないっていう判断だから。
linuxが64bit捨てるとSelf langが動かなくなる (スコア:0)
3+4
Re:というか、、、i586もいらんでしょ? (スコア:0)
i586もいらんでしょ? 流石にi686とi786はいるかもしれないが、、、。 ってかi886やi986をのー味噌こねこね
昭和は遠くなりにけり(※平成です (スコア:0)
確か当時、MIPSがR3000で大成功を収めて、「これはヤバい」とIntelが焦って出したのがi860と80486(当時の名)だったよね。
でも、Intel初のRISCだった鳴り物入りのi860は大駄作で、しかも80486との同時展開だったせいで、全く見向きもされなかった。
Intelはi860を諦めて、内部クロック2倍の486DX2、3倍の486DX4でなんとか持ち直したんだったかな?
(うろ覚えなので間違ってたらごめん)
加えて、486の時期にはx86互換CPUが出始めてきた。AMDとかCyrixとか。
Intelはこれへの対策として、486DXをDX2やDX4相当にアップグレードする、オーバードライブロセッサ(ODP)を発売してた。
あれも、今考えると謎なラインナップだったなー。
普通にCPUを挿げ替えるものとは別製品として、オーバードライブ専用ソケットなるものに装着する奴があったんだよね。
専用ソケットに装着すると、マザーボード上の元の486DXは停止して、ODPがCPUとして働くようになるという。
Intel的には「CPUの脱着に不慣れな人への配慮」だったらしいけど、そんな奴が果たしてODPなんか買ったんだろうか。
Re:昭和は遠くなりにけり(※平成です (スコア:1)
Re: (スコア:0)
直づけ(半田付け)でないと不良品率が高く、採用に消極的なPCメーカーが多かったのと、
当時は自作PCの経験者が少なかったので、ユーザに自作PCへの誘導を促す(経験を積ませる)ためですよ。
実際にODPをきっかけに自作PCに移っていったユーザは、私を含め多数いると思いますよ。
Re: (スコア:0)
初めて買ったPCはEPSONの98コンパチ機で486DX2でしたが、カタログに「PentiumODPのアップグレードを保証」とありました。
しばらく待っているとODPが(確かIntelから)発売されたので早速買って換装しました(専用ソケットではなかったはず)。
486に付いてなかったファンが一つ増えて音がうるさくなり、代わりに1.2倍くらい速くなりましたっけ。
もちろん、バグ [wikipedia.org]つきでした。
カーネルで浮動小数点が解禁になるだろうか (スコア:0)
x86以外でまだ浮動小数点のないCPUをサポートしてるかな?
Re:カーネルで浮動小数点が解禁になるだろうか (スコア:1)
ARMとかの組込み向け(WiFiルータとかもそう)が残ってるから、浮動小数点のないCPUを切り捨てるのは難しいんじゃない?