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「米国の理科教科書には間違いがたくさん」と専門家が指摘 185

ストーリー by Oliver
進化論禁止の州も 部門より

skimsr 曰く、 "CNNの記事より。全米科学振興協会(AAAS)の専門家が,米国の理科教科書には間違いが多く含まれていると指摘しています。例えば,テキサス州よりも北に赤道がひかれた地図や,プリズムによる光の屈折方向が逆,等々。報告者のひとりであるハビス氏は,Webサイト"Middle School Physical Science Resource Center"にて教師からの誤りの指摘を求めていますが,多くの出版社は訂正に応じてくれないそうです。
報告書ではまた,差別的表現を避ける「ポリティカル・コレクトネス」の影響にも言及し,「科学的事実のチェックよりも,圧力団体から攻撃されないようにする検閲にばかり気を使っている」と指摘しています。日本では歴史教科書の記述がよく問題になりますが,米国では宗教上の理由もあってか,科学的な記述が問題になりやすい,という事なのでしょうか? この辺りの事情に詳しい方の解説・情報提供など頂けると嬉しいです。なお,アメリカの理科教科書の問題については,他の事項(複数の単位系の併用の弊害など)を指摘する意見もあります。"

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • 私は中学生の時 (スコア:3, 参考になる)

    by tickets (5221) on 2002年11月05日 0時29分 (#195112)
    新しい理科の教科書を渡されてパラパラ見ていたら、摩擦の実験の2枚の写真が逆になっていることを発見した。早速理科の教師に指摘したが教師は確かめもせずに適当に受け流しただけだった。
    それから半年ほどして、その誤りを指摘した中学生の記事が新聞に大々的に報道された。理科の教師は「この間違いはXX(私のこと)がすでに指摘していた」とフォローしたが、そんなことより私は新聞に載りたかった。

    もっとも日本の教科書はこのような誤りは少ない、しかし市販のドリルは間違った答えを平気で載せているものが多い。数学のように誤りと100%指摘できるものでもそうだ。教育産業は金儲けしか考えとらんのか!
    • 漢字練習帳の漢字の書き順が間違っていたので、出版社にクラスで間違いを指摘した手紙を送ったなぁ。その漢字は。この字についてクラス総員上げて図書館だとか他の参考書とかをあさったのがなつかしい。
      で、出版社からはお礼のお手紙(便箋で3枚)が来ました。新聞には載らなかったけど、ちょっと嬉しかったかな。あのときは。

      実際、教育を産業として考えるような人達は金儲けが第一ですから、あまり期待をしないほうがいいというか、煽られないように自分で注意するしかないというか。でも、学生のアルバイトとして問題集だとかの解答を作らせないで欲しいと思う今日この頃。あるいは、同業者内での分厚い検閲層を作ってほしい。もちろん、この検閲は明らかなミスを指摘するだけのためにないとまずいことになってしまいます。
      --
      // Give me chocolates!
      親コメント
  • by ferrocyan (7486) on 2002年11月05日 0時46分 (#195123)
     数年前にPrentice-Hallの高校化学の教科書を入手したことがありますが、ぱらぱらとめくって目を通したくらいだからかもしれませんが、間違いには気づきませんでした。
     小・中学校の教科書の場合、教育上の目的から、敢えて不正確な記述を容認することがありますが、例にあげられているものはそういうのとは違うので、これが放置されるのでは困りますね。

     リンクされているcnnの記事を読んでみましたが、宗教との関連を思わせるような例は挙げられていなかったので、この記事だけからは
    米国では宗教上の理由もあってか,科学的な記述が問題になりやすい
    かどうかは分かりませんでした。もっとも、圧力団体云々の中に、暗に含まれているのでしょうが。

     それよりも、日本で問題にしなければならないとすれば、
    「教科書には正しいことが書かれている」
    という先入観でしょう。
     入試問題作成のreferenceとして使われる実態から無理もないとは思いますが、いい加減、検定済み教科書の権威を相対化しないと、歴史教科書の騒動のようなことが形を変えて他の分野でも起こりかねないでしょう。

    # 現場で教壇に立っておられる皆さんには何を今更当然のことを
    # と言われるかもしれませんが
    • by fumu (12002) on 2002年11月05日 1時01分 (#195139)
      >それよりも、日本で問題にしなければならないとすれば、
      >「教科書には正しいことが書かれている」
      >という先入観でしょう。

      間違わないように編集者が注意することがもっとも重要ですが、
      もし、違っていたら早急に訂正してほしいものです。

      高校の教科書だけに限らないようです。
      大学の教授から聞いた話です。
      本を書いたそうです。印刷してしばらく使っていてるうちに間違いが
      あることを発見して改訂版を出したいと出版社にいったそうですが、
      大して売れないからといって受け付けてくれなかったそうです。
      #高校用の教科書と大学用の教科書では出版数が
      #大幅に異なってはいますが。

      海外から輸入、翻訳される学術書は第何版とかなり頻繁に版が変わっていく本が多いのに、純国産の本はそのようなことが少ないです。
      親コメント
    • 理科では検定外の中学向け教科書 [asahi.com]づくりが進んでいます。
      先頭に立っているのは、検定教科書の執筆者です。
      親コメント
  • by crayfish (9255) on 2002年11月05日 0時55分 (#195132)
    日本では「茶碗に入れた10円玉が、水を入れると見えるようになる」というのと同じかなぁ。
    鉛筆がまがって見えるのにしろ、別にグラスが透明でなくてもわかりそうなものですが。もちろん、グラスが透明なら横からも見えるんでしょうけど、ガラスと空気、水とガラスの屈折もあるので複雑な現象になりますよね。
    周期律表も、どんどん新しくする必要もないのでは? 人工的につくられた元素なんて、大学で必要のある人だけが学べば良さそう。ウンウンオクチウム [mainichi.co.jp]も載せておけば良かったとでも?
    • > 周期律表も、どんどん新しくする必要もないのでは?

      適当に更新していないと(そういう姿勢を持てないと) 、
      ここで茶化されてる間違いだらけになってしまいます。

      # そういえば理科の教科書か副読本、
      # 土星の衛星数が「16個以上」とあったっけ。
      # アップデートに音を上げてたんだろうな。
      親コメント
  • 昔生物の教科書で「腎臓」が「臓」になってるのを見つけたことがあるけど、まぁそれはどうでもいいや。

    「ご冗談でしょう」だったか「困ります」のほうだったか、ファインマンの著書で、州で採択されている物理の教科書がひどくてどうこう、という話がありましたね。
    そのころから状況は変わっていないことに驚きを感じるんですが、翻って日本の状況を眺めると、教科書の質自体はそこそこだとしても科学の諸分野でかの国の後塵を拝している現実は悲しいものがあります。

    大抵の初中等教育の現場では教科書を教えるのに精一杯、というか事実上教科書しか教えられないのが現実だと思います。でも、「調べる」こと、「考える」こと、「やってみる」こと、これらがないと絶対に理科的センスを伸ばすことはできません。このへんはアメリカの理科(に限らずですが)教育が得意な部分。
    教科書「を」教えるか、教科書「も」教えるかというのは大きな違いだと思いますよ。

  • by Baldanders (1791) on 2002年11月05日 13時13分 (#195379)
    記事からは米国での教科書の使われ方についての記述がないので何ともいえないですが,日本での議論と同様に考えるべきではないでしょう。

    日本の場合は,まずトップダウンで「学習指導要領」が降りてきて,さらにそれに沿った「教科書」が選択されます。つまり児童・学生からみれば教科書は絶対的なリファレンスとして位置づけられるわけで,この状況では「教科書の正しさ」を議論することは非常に重要になります。しかし教科書を単にその他多くの教材のひとつとして利用するなら「教科書の正しさ」はあまり重要ではなく,内容に疑問を持ち検証する姿勢をいかに子供に身につけさせることができるか,そのための教材として「教科書」が機能しているか,こそが重要になってくると思います。私には記事中の調査員のコメントの意図するところがその辺にあるのではないかと読めました。(もちろん記事自体は,記者の思惑が反映されるので,そういう論調になっていませんが)

    他の教科は分かりませんが,理科に限れば教科書を絶対的なリファレンスとして位置付け,教科書に沿ったカリキュラムの進捗を「成績」として評価する日本の方法は,あまり良いやり方とは思えません。しかしこの前の指導要領の改正でもそのスタンスは変わりませんでしたし,むしろ教科書をリファレンスとして位置づけながら肝心の教科書を薄っぺらにされたことで状況は悪化してるといえます。この記事を機会に日本でももう少し真面目に理科教育を考えてもいいんじゃないかと思うのですが... ノーベル賞を2つ貰ったからといってどっかの総理大臣みたいに浮かれている場合ではないでしょう。

    しかし,教科書に限らず,間違いを指摘されたら素直にそれを認めて訂正するなり再考するなりするというのは「社会の常識」ではないかと思うのですが... そういうフォロー姿勢が社会的信用を少しずつ上げていくのだと思います。って学校教育ではそういう論理は存在しない?
    --
    Baldanders
    • by Anonymous Coward on 2002年11月05日 13時43分 (#195394)
      > 間違いを指摘されたら素直にそれを認めて訂正するなり再考するなりするというのは「社会の常識」ではないかと思うのですが... そういうフォロー姿勢が社会的信用を少しずつ上げていくのだと思います。って学校教育ではそういう論理は存在しない?

      「学校教育の理屈」は、一般社会のそれとは別物でしょうね。
      なんつーか、間違いを指摘する事自体が、越権行為的な扱いだったり。
      その辺の融通の効かなさは合理性とは無縁。

      学校教育の間は、

      目上の人間の言う事は絶対。
      教師も教育委員会も文部省も過ちは絶対に犯しません。
      規則に異論を唱える事は許されません。
      たとえ無意味に見えたとしても、黙って従いましょう。
      学生なんですから。

      社会に出ると、

      はぁ?何お前ガキみたいな事言ってんの?
      そりゃ上の連中だって人間だぜ。間違いぐらい日常茶飯事だよ。
      規則? んなもん状況に応じて自分で判断しろよ。
      例外なんて幾らでもあるんだから、お前脳味噌ついてんの?
      どんどん発言して状況を改善していかないと、
      全体にとって不利益になるだろうが。社会人の自覚あんのか!

      学校の不条理が辛くて辛くたまらなかった人間にとって、
      この極めて当たり前の社会での生活が快適で仕方が無い。
      (そりゃ会社だって無茶は言うが、学校ほど不条理じゃない。)

      こーゆーのってダブルスタンダードって言ってもいいのかな?
      親コメント
      • by ferrocyan (7486) on 2002年11月06日 0時44分 (#195747)
         最初に謝っておいたほうがいいでしょうね。
         つっかかるようなコメントですみません。

         このコメント自体がガキっぽいのも承知しています。でも、書きたいのです。

         本当に、学校だけが不条理なのですか?

        はぁ?何お前ガキみたいな事言ってんの?
        ガキみたいな事言わない、やたら物分かりのよい人、優柔不断に感じませんか?
        バブルの時代、土地投機に走らず、本業をひたすら守っていこうとした経営者は、当時はずいぶんガキっぽく見えたことだと思いますよ。

        そりゃ上の連中だって人間だぜ。間違いぐらい日常茶飯事だよ。
        一つ一つの間違いが独立した事象であるならまだしも、間違いが蓄積した結果、会社(または所属する集団)が、妙な方向に走り出すとはいえませんか?
        Criticalな間違いは、誰が、どう指摘すればよいのですか?

        規則? んなもん状況に応じて自分で判断しろよ。
        例外なんて幾らでもあるんだから、お前脳味噌ついてんの?
        勝手に例外を作られては困ります。最近の原発の事故隠しも、そういう勝手に作られた例外とは言えませんか?

        どんどん発言して状況を改善していかないと、
        全体にとって不利益になるだろうが。社会人の自覚あんのか!
        「物言えば唇寒し」とは、どこの世界のことわざでしょう?
        おかしいことをおかしいと指摘して、左遷されたりするのもまた、社会に出てからのことだと思いますよ(学校にないとは言いませんが)。

         硬直化した学校システムへのお怒りは分からなくもないのですが、バランスが肝心だと思いますよ。

        P.S.ダブルスタンダードは、多分そーゆーのじゃないと思いますよ。
        親コメント
  • 「自由の女神像はたいまつを左手に持っている」。実際は右手。(CNN元記事より)

    これのどこが理科?一般常識の類にしか見えないけど・・・。

    理科だけでなく、教科書一般のことだろうね。

    • by watanabe_aki (10227) on 2002年11月05日 0時51分 (#195129)
      宗教の話にも触れていましたが・・・

      まだ幾つかのキリスト系高校ではChristian Scienceを教えているところがあり、理系の授業は聖書に準じた記述をしてあるものも少なくないそうな。ちなみに一番最初の授業は天地創造。

      何の基準を持って論理的か(正しいか)、という話題もあるんだろうねぇ。すべてにおいて公平であるということは難しい・・・。

      親コメント
  • 宗教的概念がどう科学に結びつくかわからん。

    >圧力団体から攻撃されないようにする検閲にばかり気を使っている。

    と書いてるがどういう表現が圧力かかるかわからん。

    実は書いてる人の質が悪いのでないか・・・。
    と恐ろしい事を言ってみるテスト。
    書いてる人も馬鹿なんじゃ・・十分ありえそうだ。
    • > >圧力団体から攻撃されないようにする検閲にばかり気を使っている。
      >
      > と書いてるがどういう表現が圧力かかるかわからん。

      アメリカの50州のうちごくわずかの州でしか教科書検定がないそうですが、そのうちの一つで教科書に関する講演会にちょうど行ってきたところです。講演者(教科書採択機関への宗教団体のロビーに対抗するためのロビー団体の役員)によると

      ・アメリカの一般的家庭のイメージ写真として黒人の家庭を掲載
      ・仕事用の鞄を持って子どもの手を引いた女性の写真
      ・地球温暖化に関する記述

      などがキリスト教の精神に反するとして宗教団体から圧力がかかり、地球温暖化に関する記述などは教科書から削除されたそうです。

      他の人も書いている進化論に関しては、1979年までアラバマ州に進化論を教えることを禁じる法律があり、ACLU [aclu.org]の呼びかけに応じて教えた教員が逮捕されています。現在でも例えば1999年にカンザス州の教育委員会が進化論を教科書から排除することを許可する [aclu.org]など、進化論に関する流れは変わっていません。
      親コメント
    • たとえば進化論ひとつ取っただけでも、
      神様が人間を作ったのでそれを否定するようなこと教えてはイカンごるあ
      などと圧力かける団体があるそうですよ。
      ちなみに私も宗教上、神様が人間を作ったとは思っていますが、信じてない人にまで強制するのはカルトだよね。

      まあ、最近まで有色人種の土地所有を認めないだかなんだか云う台詞が法律上に残ってた州もあるらしいし。実際適用されてなかったにせよ。まあわりと日本人の常識と相容れない国なのかも。
      親コメント
      • by krackmania (7864) on 2002年11月05日 2時46分 (#195193) 日記
        政教分離ならぬ、科教分離はできないだろうか。
        信じる信じないは個人の自由であれ、
        科学は、現代に生きる為に必要な常識の一つだと思う。
        世の生産技術、経済、情報が一応これで動いてるし。
        反れて動いてる奴も沢山あるが。(藁

        宗教的解釈としてはXXだ。
        科学的解釈としては●●だ。
        と2つ知っておいても損は無いような気がするが。
        科学も一種の宗教。

        と上に無限ループ。<藁
        この世は難しい。
        親コメント
        • by takym (8800) on 2002年11月05日 16時40分 (#195485)
          > 科学も一種の宗教。 宗教と科学の違いは、検証可能性にあるのではありませんか?
          よって、科学を「宗教」と呼ぶことはおかしいと思うのですが...
          まぁ、科学があまりに細分化(専門化?)されすぎて、実質検証不可、 っていこうことはありますけど...
          -- クレタ人はみな嘘つきである。
          親コメント
    • > 宗教的概念がどう科学に結びつくかわからん

      特に問題にされるのが進化論です。
      進化論を教えた小学校の先生が訴えられて敗訴した
      「スコープス裁判」は、忘れられてはいない [doshisha.ac.jp]
      ようです。

      # URI 長すぎ。コピペしんどかった。
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2002年11月05日 1時12分 (#195144)
    全米学校出版協会のスティーブン・ドリースラー理事長は、米国の生徒の数学・理科の成績が悪いことについて「米国以外の国は、選ばれた生徒だけを教育している。(成績が良い)日本やシンガポールでは、皆が高校に進学するわけではない」と話す。

    原文はもうすこしきつい表現。
    実際の進学率とかの議論なんかしちゃいないんだろうな~。
    こんないいかげんな面々で教科書作ったってね。

    日本の小学~高校の教科書は検定制度のせいで誤記間違いだけは少ないだろうけど・・・
    大学の教科書のボリュームの少なさはどうにかならないのかな。
    大学のセンセも日本の場合丁寧に説明した教科書を書こうとしても、出版社側からページ数多いって文句が来るってボヤいてましたし。
    • 日本の中学理科教科書に、水の状態変化を水分子の絵を使って描いた部分があります。
      そのうち、固体は水分子が同じ向きに整列した状態で書かれています。(全ての教科書ではないです。その図を拒んで固体の図を載せなかった教科書もあります)これは、水素結合は中学校の範囲ではないからという理由で、文科省の役人が指示した図だそうです。もともとは教科書執筆者も水素結合で水分子がつながった科学的に妥当な図を出したそうなんですけどね。
      昨年度までの教科書には当たり前に出ていた図なんですけどねぇ。なにがどうなったものやら。
      親コメント
      • あくまでイメージ図だからそれはそれで「教員のきちんとした説明があれば」いいんじゃないですかね? そういうことを言い出すと、高校で教えている (よね?) 前期量子論もアレなわけで...。
        親コメント
        • spd軌道は教科書レベルでは載ってないですね。ただ、電子配置を説明する上で、spd軌道を使わないと説明がより複雑になる(特にK以降)ので、範囲外だよとして、授業で触れています。

          当然電子配置の説明も「本当は、こんな同心円状にボールが乗っているような形はしてないよ。」と、電子雲の説明もしております。

          が、以上はあくまで、「個人的」な授業展開で、すべての教員が、おなじ授業を行っているわけではありません。
          --
          ---------+---------+----------+
          年をとるのは素敵なことです。
          親コメント
        • このイメージが正しく載っていると、何故水は凍ると体積が増すのかが簡単に説明できるんですが……。
          親コメント
          • ああ、了解しました。 確かに水素結合の図がないと「氷が水より体積が大きい理由」は説明しにくいと思います。

            でも、要するにそれ (なぜ凝固すると体積が増えるのか?) 自体が「中学の範囲を超えている」とみなされた ('89 からこっちの学習指導要領は読んでいませんが...) んじゃないでしょうか? 別に文部省の回し者ではありませんが「それは副読本か補修でやってよね」という意図があるのなら、やはりそれはそれで構わないように思います。

            親コメント
        • by ferrocyan (7486) on 2002年11月05日 2時06分 (#195177)
          高校で教えている (よね?) 前期量子論もアレなわけで...。
           「前期量子論」をどう解釈するべきか迷ったのですが、電子雲や混成軌道が出てくる話だとすると、もう20年近く前の理科I〜化学の指導要領から、ごっそり消えています。
           現行の化学IB〜IIでも、よく分かりませんが、復活はしていません。
           来年度からの理科総合A〜化学I〜IIでも、内容をさらに削減すると言っているくらいですから、当然、復活は無しです。
          親コメント
          • あれ? 十年以上前に高校二年だったとき、Bohr model やったんですけど ( さすがに混成軌道やスピンまではやらない)、あれって ウチの母校 [kochi-gakugei.ed.jp] ローカルだったのか...。
            親コメント
            • うちの高校でも習った気がするな。

              ただ、spd軌道も、高校の時に習った記憶がある。あれ?それは独習だったかな?

              まぁ、授業をまじめに聞いてなかったから確信は持てないが、確か先生手製のザラ半紙の資料に有った気がするよ。少なくとも、ボーアモデルの電子殻は習ったはずだ。

              #為参考: 原子の電子配置 [yamamura.ac.jp]
              --
              written by こうふう
              親コメント
              •  ボーアモデルは、物理ではないでしょうか。

                 私も物理でなら、習いました。ボーア半径と、電子を波と考えたときの定常波ができる条件とが云々という話がありました。
                 化学では、KLM…の電子殻と八電子則で終わっていました。(水分子の形も、何かうまく説明していたようでしたが、忘れてしまいました。)

                 spd…の原子軌道と混成軌道の話は、化学部の連中に聞いて、驚いたのを覚えています。
                親コメント
              •  ボーアモデルは、物理ではないでしょうか。
                はい、物理です。 もっとも私の高校の物理の先生 (当時) は教科書を使っていなかったので、教科書に載っていたかどうかは定かではありませんが。

                私があげた文脈は「なぜ間違った氷のイメージモデルを教科書に掲載するのか」という提起に対して、「前期量子論は間違っているけど高校理科の教科書に掲載されている」という例示を行ったものです (間違ってるけど、感覚としてイメージを掴むには都合がいいでしょ?の意)。

                この文脈では物理か化学かは無関係だと思うのですが。

                親コメント
              • by kai_swl (1925) on 2002年11月05日 8時44分 (#195232) 日記
                僕は前指導要領(当時新指導要領二年目(笑))だったのですが、
                物理II で習いました<Bohrの仮説など。
                高校三年(相当)の時期に習うのですが、理系の高校生しか習わない
                と思います。
                それに対して、化学でspd軌道モデルってのは、教科書では習いません。
                僕自体は化学/物理の標準問題精巧とかいう問題集のような怪しい本とか趣味で読んでいたブルーバックスとかにかかれていて
                知っていましたねぇ。
                # ちうことで、少々教育が駄目になってもアレゲな人間は生き残ると思います。

                閑話休題
                > 私があげた文脈は「なぜ間違った氷のイメージモデルを教科書に掲載するのか」という提起に対して、
                > 「前期量子論は間違っているけど高校理科の教科書に掲載されている」という例示を行ったものです
                > (間違ってるけど、感覚としてイメージを掴むには都合がいいでしょ?の意)。

                ここ、結構重要な話だと思います。
                僕自身は、教えるときに「相手が理解できる程度の正確じゃない話を説明する」のには問題が無いと思います。
                ただし、その場合は、「後々の高度な学問への発展がし易いようにしておく」ことが非常に重要でしょう。

                で、どこまでが許されて、どこまでが許されないかってのは
                個々に対応するしかないので、対比する意味無いのではないでしょうか。

                個人的には、
                奥^h okuさんが述べておられる例(前期量子論)の話は「間違った事を教えている」などと思ってはいないのですが(笑)
                あえて間違っているとするならば、そこから(天才ならば自分自身で。
                そうじゃなくても書物を読んで)現在の話へと自然に拡張していけると考えます。

                それに対して、氷のイメージモデルを頭から教える段階でやってもやらなくても問題がないのにあえて間違って記述するというのは
                変なイメージを植え付けるようで問題があると思うんですよね。

                教科書には、できるだけ正確な記述を望みたいものです。
                後からいろいろと知恵がついて、教科書を省みると「なにー、これは
                そういう意味を含んでいたのか。やるな、東○書籍」とかいう
                事を思ったりできるので。

                # 円周率を約3と教えるのも約3.14と教えるのも、同じ穴の狢ですよねぇ?
                # ここにだけ固執する人のなんと多い事よ!
                --
                KaI
                親コメント
    • その 原文 [cnn.com] より。
      "Other countries are only educating their best and brightest," said Driesler. "The student who is going to work on a farm or in the family store is long gone by eighth grade in Japan or Singapore," he said.
      ええ加減な訳:
      「他国では秀才だけを教育している」と Driesler 氏。 「日本やシンガポールでは中学二年になる頃には農業や店の手伝いをするために学校をやめている」と語った。
      おいおい、田中角栄じゃあるまいし...。
      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2002年11月05日 14時53分 (#195427)
      > 大学の教科書のボリュームの少なさはどうにかならないのかな。

      大学にもなって教科書云々を言う学生もどうかと思いますけどね。
      指定の参考書に疑問や物足りなさを感じたら自分でもっといい本を探して
      使うくらいのことをして当たり前じゃないかな。
      その程度もできなくて何のための義務教育だったのかと。

      指定の本でないと講義を受けさせないような教官が多いっていう現状もある
      ので、むしろそっちの方が問題だと思いますが。
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  • このページ [geocities.co.jp]ですが、ちと主観的と言うか、日本人の常識的観点に偏ってる点がいくつかありますね。個人的には電卓の利用と、低学年での単位系の混在が問題そうなのは同意できますが、その他はやや疑問。

    教科書の構成については、携帯性の問題を除けばこういう構成の方が素敵だと思います。日本の典型的な教科書は、進みの早い子供には退屈だと思います。

    単位系の問題についても、確かにお金の計算とかは多少ややこしくなるかも知れないけど、数学や科学の原理は基本的に単位系非依存なんだから、それほど重要とは思えない。

    あと、

    例 ワーク WORK ウォーク WALK など
    これも日本人の先入観だと思います。彼らはある程度音と綴りの対応はつけてますし、逆に適当に綴っても読めるようです。
    • 日本は、教科書の構成からして平均に均すような教育してるって感じますねぇ。底辺を引き上げるのはいいとしても、突出した部分まで削ってしまうような教育というか。

      私もアメリカのようなスタイルの教科書だったらもっと嬉しかったな。好きな教科の場合、授業がつまんないと勝手に先の内容や(授業ではあまりやらない)コラムみたいなのをよく読んでましたし。最近は、そういう面白い細部がどんどん削られてできる子供は可哀想と思ってしまう。

      でも、自習しやすい教科書だと正確じゃないとやっぱり困りものですね。正してくれる人が期待できないんだから。

      --
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    • by Anonymous Coward on 2002年11月05日 8時39分 (#195231)
      例 ワーク WORK ウォーク WALK など
      そのかわり、日本人は漢字を覚えないといけないですね。漢字は科学じゃないけど、他国の人々が科学を勉強している時間や労力を漢字を覚えるために費やさなければならないとしたら、科学にも影響するかもしれない。
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      • by Ryo.F (3896) on 2002年11月05日 10時51分 (#195296) 日記
        > 他国の人々が科学を勉強している時間や労力を漢字を覚え
        > るために費やさなければならないとしたら、科学にも影響
        > するかもしれない。

        当然影響するでしょう。ただ、悪い影響ばかりともいえません。というのは、日本語の場合、漢字の造語能力のおかげで、いろんな概念を日本語として取り入れるのが容易です。日本では、大学の授業の大半を母国語である日本語で受けることができますが、他の国では、大学の授業は英語という場合が少なくありません。それは、母国語でいろんな概念を表現することができないことに起因している場合があるわけです。
        つまり、日本人が漢字を勉強する時間を、英語を勉強する時間に置き換えなければ大学にすら行けない国だってあるということです。

        もっとも、英語を母国語にしている人と比べれば、確かにハンデはあるかもしれません。
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    • by Anonymous Coward on 2002年11月05日 9時09分 (#195238)
      のっけから
      世界最高水準の化学技術力を持つ国で
      などと書かれているのを見せつけられると、他国の教育水準を云々する前にまず自国の国語教育をしっかりしたものにすることの方が先、と強く感じる。
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  • うーむ (スコア:1, 参考になる)

    by Anonymous Coward on 2002年11月05日 8時53分 (#195234)
    与えられた情報を鵜呑みにせず、複数ソースからの情報を照合してみたり
    自分でウラをとってみたりして、その正当性を確かめてみるのが大事。

    ということを、(まぁ子供がそれを実践するのは難しいにしても)
    初期の教育で教えるということは大切ではないかと思います。

    #教科書がいい加減でいいのか?という問題とは違うけど。
    #偏向教師が偏向教育しているのはいいのか?という問題もあるけど。
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アレゲは一日にしてならず -- アレゲ見習い

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