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自然言語処理という、理系なんだか文系なんだかよく分からない分野にしばらく手をつけてきた身として。
ときどき、理系、文系(主に言語学)問わずいろんな先生方と話をする機会があるのですが、特に話が通じないとか、ものを分かってもらえないなどということはありません。逆によいアドバイスをもらえることもあります。その理由は、全員が論理学や集合論、そして確率論をある程度知っていることにあります。これらは分野を問わずに使える、素養として身に付けるべき数学です(論理学を数学に含めるのは若干無理があるにしても)。論理学は話の進め方を正すのに役立ちますし、集合論は現象の数え上げや場合分けなどに使えます。確率論は頭で考えたモデルと現実の事象の間を橋渡ししてくれます。
翻って日本の教育を思い起こしてみると、どういうわけか「数学は解析学以上でも以下でもない」という妙なお題目が存在します。高校では簡単な確率論などがあるものの、解析学を必須としているところがほとんどです。このため、この変な思い込みが大学に来る学生にまで染み着いてしまいます。私の指導教官は大学1年向けに論理学や集合論を教えていたことがありますが、かなり不評だったとか。おまけに解析学以外が指導要領にはいっていないのか、入試でふるい落とすこともできません(一度でいいから一階述語論理の問題でも作って入試に出してみたい...)。
いろんな名前を学校につけるのはいいですが、このままだと「役に立たないことをとことん極め、役に立つことを無視する」学校を増やすだけのような...
ところで、解析学を指して「役に立たない」というのはいかがなものか。現在の高校の課程で問題なのは解析学を重視していることではなく、解析学の物理や経済への応用を軽視(というか無視)している点だと思います。このせいで一方では「数学は役に立たない」という誤解を広め、一方では他教科を必要以上に難しくしているのではないでしょうか。
少なくとも、起承転結きちんと纏まった文章を書けるように。
ってか、文章書けないプログラマはどうもあやしい実装をやり勝ちに思えるんですが。
#まあ、それ以前に読める仕様書を書いてくれるとうれしいってのもあるか。
要は系統付けた思考を行うのには、国語力が助けになるって事ではないでしょうか?
昔、友人の弟や妹や知人の子供の家庭教師を頼まれた時、一番最初に気がついたのは、「問題を理解していない」って事でした。
で、実施したのは、適当なその年代向けの小説を買って来て、毎週内容について会話をしただけ。
でも、それでいて、国語だけに限らず、妙に成績が上がって言ったのが、なかなか興味深かった覚えがあります。 #ちゅうか、そんな実験モドキによくバイト料を出してくれたもんだ。
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海軍に入るくらいなら海賊になった方がいい -- Steven Paul Jobs
無視される教養数学: 論理学、集合論、確率論 (スコア:2, すばらしい洞察)
自然言語処理という、理系なんだか文系なんだかよく分からない分野にしばらく手をつけてきた身として。
ときどき、理系、文系(主に言語学)問わずいろんな先生方と話をする機会があるのですが、特に話が通じないとか、ものを分かってもらえないなどということはありません。逆によいアドバイスをもらえることもあります。その理由は、全員が論理学や集合論、そして確率論をある程度知っていることにあります。これらは分野を問わずに使える、素養として身に付けるべき数学です(論理学を数学に含めるのは若干無理があるにしても)。論理学は話の進め方を正すのに役立ちますし、集合論は現象の数え上げや場合分けなどに使えます。確率論は頭で考えたモデルと現実の事象の間を橋渡ししてくれます。
翻って日本の教育を思い起こしてみると、どういうわけか「数学は解析学以上でも以下でもない」という妙なお題目が存在します。高校では簡単な確率論などがあるものの、解析学を必須としているところがほとんどです。このため、この変な思い込みが大学に来る学生にまで染み着いてしまいます。私の指導教官は大学1年向けに論理学や集合論を教えていたことがありますが、かなり不評だったとか。おまけに解析学以外が指導要領にはいっていないのか、入試でふるい落とすこともできません(一度でいいから一階述語論理の問題でも作って入試に出してみたい...)。
いろんな名前を学校につけるのはいいですが、このままだと「役に立たないことをとことん極め、役に立つことを無視する」学校を増やすだけのような...
Re:無視される教養数学: 論理学、集合論、確率論 (スコア:1)
ところで、解析学を指して「役に立たない」というのはいかがなものか。現在の高校の課程で問題なのは解析学を重視していることではなく、解析学の物理や経済への応用を軽視(というか無視)している点だと思います。このせいで一方では「数学は役に立たない」という誤解を広め、一方では他教科を必要以上に難しくしているのではないでしょうか。
数学の必要性 (スコア:1)
というかグラフィックス系以外でプログラマーに必要なのは論理学と確率(ハッシュとか)ですよね。
(FFTとか信号処理は除く)
解析は高木先生の本に撃沈されても関係ないような。
生物関係もしかりです。
統計が第一だけれど、そういうのは卒業まで教えて貰ってないという現状。
でもこの2つが今「理系」での人手不足と言われているわけです。
そういう意味では「解析の壁」に阻まれて理系を去る人を減らすためにも、統計と論理を基礎数学にして、解析学を選択にしてもいいのではないかと。
解析重視は物理は科学の王様、数学はそれを支える女王様、というノリが元になっているのではないかと。
ベーシックな数学の必要性 (スコア:1)
こいつらって,コンピュータ支援で良いソフトをつかうと,とっても簡単にとり扱えるジャンルだったりします。
せっかく簡単になったんだし,解析学を簡単に理解させる方法ってのをぜひとも開発してもらいたいです。SSH [mext.go.jp]で。
斜点是不是先進的先端的鉄道部長的…有信心
この頃切実に思うこと (スコア:1)
少なくとも、起承転結きちんと纏まった文章を書けるように。
ってか、文章書けないプログラマはどうもあやしい実装をやり勝ちに思えるんですが。
#まあ、それ以前に読める仕様書を書いてくれるとうれしいってのもあるか。
文章力といえば (スコア:0)
けれど、国語の入試だけは、他の学科の卒業時成績とでも正の相関があったとか。
Re:文章力といえば (スコア:1)
要は系統付けた思考を行うのには、国語力が助けになるって事ではないでしょうか?
昔、友人の弟や妹や知人の子供の家庭教師を頼まれた時、一番最初に気がついたのは、
「問題を理解していない」
って事でした。
で、実施したのは、適当なその年代向けの小説を買って来て、毎週内容について会話をしただけ。
でも、それでいて、国語だけに限らず、妙に成績が上がって言ったのが、なかなか興味深かった覚えがあります。
#ちゅうか、そんな実験モドキによくバイト料を出してくれたもんだ。