「血痕付き味噌漬けシャツ」の証拠としての有効性を巡って検察と弁護側がシャツを味噌に漬けて対決
タレコミ by hylom
hylom 曰く、
1966年に発生した「袴田事件」の裁判で、「味噌漬けシャツ」の実験を巡って議論が起きている。
この事件では、事件発生から1年2ヶ月後にみそタンク内から見つかったという白シャツの血痕が有力な証拠となっていた。2014年にはこのシャツの血痕から容疑者とは別人のDNAが検出され、これを理由として容疑者が釈放されたのだが、検察側は独自に実験を行い、「みそで汚れた試料からはDNAを抽出できない」と主張していた。そこで、弁護団は「長期間味噌漬けされたシャツ」からのDNA鑑定の有効性を検証するため、弁護団がシャツを味噌漬けにする実験を行い、実際に7年以上前から漬けておいたシャツからDNAを抽出できることを実証したという(朝日新聞)。
いっぽう、検察側も血痕の付いたシャツを約1年2ヶ月の間味噌漬けにし、このような血痕からのDNA鑑定は不可能という主張を行っている。しかし、弁護側はこの実験の結果証拠として提出されたシャツが茶色に染まっており、血痕は黒くなっていることに注目。事件発生時に見つかったシャツの写真が全体的に白く、血痕も赤みが残っていたことから、証拠として使われたシャツと血痕はねつ造ではないかと主張している。また、みそに触れた血液が黒色化することも科学的に解明できるという(静岡新聞)。