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正解か不正解に反応する神経細胞を発見 22

ストーリー by mhatta
わたくしは不正解の神経だけ異様に発達しております 部門より

jonykatz 曰く

霊長類は、額のすぐ奥に位置する前頭前野が発達している。 この部位が、複雑な生活環境に柔軟に対応して適切な行動を選ぶ際に重要な働きをすることは 今までにも知られていたが、理化学研究所のリリースによれば、 選んだ行動の正解と不正解のいずれかに反応する2種類の神経細胞が前頭前野に存在 することが、サルを使った実験で分かったらしい。 また、これらの神経は、あらかじめ正解が分かっていることに対しては、 正しい選択をしても何の反応も示さないとのことである。

このリリースで面白いのは、 正解という結果と不正解という結果は脳内の別々の神経で独立に処理されるということから、 教育現場において正しいことは「正しい」と褒め、間違った際には「正しくない」と 指摘することの有効性が、脳科学的立場から支持されたという点である。なので、子供に間違いを指摘できない親や教師は 頑張りましょう。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by Anonymous Coward on 2007年04月27日 5時10分 (#1148995)
    研究者の文章として正しい。

    でも、こういう文章を無条件に信じてしまう読み手は読み手として失格だと思う。

    人間はサルではない。間違いを指摘することで生徒が萎縮する可能性もある。
    まともな教員であれば、それくらいの精神的効果を十分に考えた上で教育を行っているはずだ。
    この程度のサルの実験で教育を語ることには無理があるし、場合によっては大きな誤解を読み手に対して与えてしまうかもしれない。

    ぐらいのことは書いた研究者本人も考えたであろうが、それでも研究者であるならばこれくらいのことは書く。第一、もともとのプレスリリースはあまり無茶な書き方ではない(「教育効果を最大限に引き出すための最適な行動評価の与え方を考える上で、大きな手がかりを提供する成果」という程度)なのに、読み手の方では「教育現場において正しいことは「正しい」と褒め、間違った際には「正しくない」と指摘することの有効性が、脳科学的立場から支持された」と勝手に増幅されていたりする。これはとても危険なことだと思う。

    Nature Neuroscieceに出ているのだから、実験研究として一定の評価はあたえられるべき研究成果なのだろう。さらにこの実験から教育を語るのは、研究者の立場(今後の研究の資金集めのための自己アピール)として正しい。そして、読み手は「教育ってそりゃあちょっと無理があるだろう。研究者って自己アピールで大変なんだね」と冷たく突き放しているという状況が、理想的な科学のあり方だと思う。
    • by Anonymous Coward on 2007年04月27日 6時40分 (#1149003)
      元コメント書いたACです。すいません、補足させてください。

      > もともとのプレスリリースはあまり無茶な書き方ではない(「教育効果を最大限に引き出すための最適な行動評価の与え方を考える上で、大きな手がかりを提供する成果」という程度)

      と書きましたが、プレスリリースの下の方では、「今回得られた知見を踏まえると、正しい行動や回答を“正しい”と指摘することと、間違った行動や回答を“正しくない”と指摘することとは、両方とも大事であり、正解したときに褒めるだけでは十分ではないと考えられます。」と書いてあるのを理解してませんでした。

      > 読み手の方では「教育現場において正しいことは「正しい」と褒め、間違った際には「正しくない」と指摘することの有効性が、脳科学的立場から支持された」と勝手に増幅されていたりする。

      と批判じみたことを書きましたが、増幅ではなく、もともとのプレスリリースにそういう趣旨の文章がありました(一応「人間で実証するためには、教育学と脳科学との連携が必要」とはありますが)。

      それにしても、教育にかかわる実験を全くやったこともないのに、ここまで教育について熱く語るプレスリリースを出すというのは、科学者としては下品な行為だと思いますね。
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2007年04月26日 22時44分 (#1148883)
    http://www.pri.kyoto-u.ac.jp/brain/brain/102/discus_1.html [kyoto-u.ac.jp]

    こういう議論もあるそうです。ちょっと古いかな?
  • という気がします、実験方法を見ると。
    はじめ、サルは正解を予測する材料がまるっきりないわけですから。
    確かに興味深い研究ですが、教育と関連付けるんだったら、
    山勘で選択肢があたってうれしい、という程度の意味のような。
  • by starfighter (31940) on 2007年04月27日 9時23分 (#1149036) 日記
    正解とも不正解ともつかない結果だった場合は、脳が受ける刺激が小さいってこと?

    「どちらともいえない」という結論を聞いた後に「結局白と黒のどっちなんだ?」
    とかいっちゃう人の頭の中身が不思議で仕方なかったのだけど、灰色を受け入れる
    レセプタがないから、灰色が結論であることに違和感があると。

    前提条件付けまくって厳密に切り分けないと納得しない科学系アレゲな人の場合は
    どんな反応になってるんでしょうね?
  • by Anonymous Coward on 2007年04月26日 22時44分 (#1148882)
    ゆとり教育の弊害で「あれ?」と立ち止まって考える能力の欠如が嘆かれる昨今
    正解不正解を知る以前の働きの解明が重要かもと愚考いたします。
    • by Anonymous Coward on 2007年04月26日 23時02分 (#1148894)
      > ゆとり教育の弊害で「あれ?」と立ち止まって考える能力の欠如が嘆かれる昨今

      詰め込み教育時代も同じことが言われていたはずですが。知識だけで、自分の頭で考えないとかなんとか。

      間違いを指摘されるべきなのに放置されるのは、大人になってからが多いですね。今も昔も。
      親コメント
      • 子供ならともかくいい歳した大人が間違ってるのを親切に指摘してやろうなんて気は起こりませんし、そういう人達に限って指摘されると逆ギレもしくは逆恨みするので相手にしない方が得策ですから。

        放置しておくと自分の身にも被害が及ぶのならまだなんとかするかもしれませんが、そういう場合でも直接相手をしないで済む方向に流れるでしょうね。
  • by Anonymous Coward on 2007年04月27日 4時35分 (#1148994)
    > という点である。なので、子供に間違いを指摘できない親や教師は頑張りましょう。

    なんとなく変な日本語だ。
    なぜだか分からないが気持ちが悪い。

    「だから」とか「したがって」なら違和感はないんだけれど。

    もっともこの文章の場合、そもそもこの接続詞がおかしい感じがする。
    常体と敬体が混じってるしな。
  • 100万ボルトで発火してしまい、体中の筋肉に喜び指令を出してしまいます。
  • ホシ「知らねーっすよ、×××××なんてやつぁ。数年前じゃ覚えてないっすよ」
    サツ「じゃあ1つ、ためしてみようじゃないか」

    (伏せられた写真が何枚か)

    サツ「この中の何枚かに、×××××の写真が入ってる」
    ホシ「……」
    サツ「いいか、1枚ずつ。お前がめくれ」
    --
    ==========================================
    投稿処理前プレビュー確認後書込処理検証処理前反映可否確認処理後……
  • by Anonymous Coward on 2007年04月27日 1時30分 (#1148969)
    >なので、子供に間違いを指摘できない親や教師は頑張りましょう。

    そもそも、指摘していることが間違いな人が多いので、子供に間違いを指摘して欲しくないと思うのは私だけでしょうか?
  • by Anonymous Coward on 2007年04月27日 10時56分 (#1149084)
    >子供に間違いを指摘できない親や教師は頑張りましょう。

    学校現場で一番の問題は、間違っている親なんですが...
    かつ、間違いを指摘しても無駄だったりする場合が多い
    平均で業務の1/20は、変な親対応に費やされている

    --
    教育再生会議はどうもおかしいのでAC
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未知のハックに一心不乱に取り組んだ結果、私は自然の法則を変えてしまった -- あるハッカー

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