OLPCの当初の目的のひとつはシーモア・パパートのコンストラクショニズム(構成主義)に基づく教育手段の提供で、デジタルデバイド解消は副次的なものです。構成主義は、教員が知識を授けるインストラクショニズムの対極にあるもので、子供が物を作る過程で自ら学ぶと言う考えです。そのためのデバイスは子供たちのプログラミング次第でどんなものにも化けられるコンピュータ(アラン・ケイの言うメタメディア、すなわちダイナブック)である必要があります。XO-3を批判している人たちはこの点について、原理原則から外れているのではないかと言っているわけです。
ネグロポンテはこれに対して、電子ブックのようなデバイスは各国に警戒されることなく導入でき、最終的に子供たちのところで汎用のコンピュータとして機能すればよいと反論しています(トロイの木馬。XO用のWindowsを認めたのも同じ理屈)。しかし、OLPCを離脱してSugarLabsを作ったウォルター・ベンダーはこれに納得せず、逆にハードウェアに依存せずどのようなプラットフォームでもOLPCの環境が動作するSugar on a Stick(SoaS)を開発して無償で配布しています。
目的を誤ってやしないか? (スコア:2, 興味深い)
いや批判側が。
元より、OLPCはデジタルデバイド問題でネット上や電子的なリソースにアクセスできない児童・学生の教育に利するべく開発が進んでいた訳で、その意味ではコンピューティング環境である必要性は余り無いんじゃないかと。
そのためキーボードは必ずしも重要ではなく、紙媒体のように直感的に操作できるというのは理にかなっているんじゃないかなあ…特に様々な国・地域・言語圏で同じハードウェアをローカライズしたソフトウェアだけで対応できるほうが。
画面だって、液晶タッチパネルとか考えると「無理だろこのスペック」かもしれないけど
# 爆言のち漏電中… :D
Re:目的を誤ってやしないか? (スコア:2)
ネグロポンテはこれに対して、電子ブックのようなデバイスは各国に警戒されることなく導入でき、最終的に子供たちのところで汎用のコンピュータとして機能すればよいと反論しています(トロイの木馬。XO用のWindowsを認めたのも同じ理屈)。しかし、OLPCを離脱してSugarLabsを作ったウォルター・ベンダーはこれに納得せず、逆にハードウェアに依存せずどのようなプラットフォームでもOLPCの環境が動作するSugar on a Stick(SoaS)を開発して無償で配布しています。