「大学の5割、高専の7割でeラーニング導入済」記事へのコメント

eラーニングの特性

[ijk (16269)]

eラーニングには、学習者にとって「いつでも」「どこでも」「好きなだけ(必要なだけ)」という特性があって、このどれかが活かされるなら、そのeラーニングに価値はあると思います。むろん、いつでも、どこでも、好きなだけ相手をしてくれる先生がいればこんな特性は価値がないのだけど、現実的にそんな先生を確保するのは難しいわけです。ただ、これらはどれも学習者の自律性が求められるから、大方のeラーニングシステムでは、これを補うためのいろんな工夫(お尻を叩くための工夫)がされています。逆に言うと、これらの特性が活かされないなら、あまり価値はない。そう考えると、宿題の代わりならともかく、大学などの講義の代わりにeラーニングを使うことがどれだけ価値があるか、少々疑問を感じなくもありません。講義より他の活動を優先して、講義は後で聴くというスタイルなら確かにeラーイングの価値はあるかもしれないけど。
教える側から見ると、eラーニングでは学習者が目の前にいないから、反応に応じて教える内容を変えるということが難しく、そういうことをプログラムしておこうとするとそれなりに骨が折れます。こうした考えをさらに進めると、教育コンテンツを作るためのフレームワークみたいなことを考えざるを得なくなる。そのためのよりどころになるのは、大半が、Instructional Designなどのeラーニング以前からある考え方で、eラーニングだからとかWebを使っているからとかいった部分は少しだけなのだろうと思います。